バンド演奏STUDIO防音室

【防音室設置に向けた特別な進行】
今回の施工は、我々にとっても珍しい形での進行でした。通常は、新築で家を建てる場合、ハウスメーカーや工務店がすでに決定しており、間取り図を持ってバドシーンに来訪する方が多いのですが、今回はバドシーンとの防音室の契約後に、お住まいの地区で家を建てるメーカーの中から、防音室の施工に協力的なメーカーを一緒に探していきました。お家を作るうえで、ご夫婦専用防音室を入れることの優先順位が高く、「理想の防音室を手に入れるためにはどうしたらよいか？」が一番最初にバドシーンに投げてくださった質問でした。

【防音性能とコスト面での課題】
防音室の施工図面をご夫婦にお渡しし、防音室施工のために必要な建物工事が可能か不可能かを確認しました。また、建物の引き渡し時に防音室が完成していることを前提に家を建てるメーカーを探していきました。
最初の段階では、生のドラムを使用するスタジオの計画もありましたが、コスト面での課題が浮上しました。生のドラムを演奏しても苦情が来ない防音室を実現するには、D70以上の遮音性能が必要です。しかし、D70以上の遮音性能を確保するためには、バドシーンで防音層を3層工事しなければなりません。

【実現可能な防音性能と設計の工夫】
予算と生活空間のバランスを考慮し、ご夫婦で演奏ができる防音室の遮音性能をD65に設定し、エレクトリックドラムの利用を模索しました。最終的にはエレクトリックドラムを使用したバンド演奏に対応する防音室に決定し、建物自体にもご夫婦のこだわりが反映できる予算を残すことに成功しました。防音室の位置についてもハウスメーカーの設計が加わり、防音性を強化するために水回りを防音室の隣に配置するなど、深夜でも音が漏れない環境が実現しました。

【 内装デザインと音響の工夫】
住まい全体から防音室まで一貫してシックなモノトーンスタイルが採用されました。また、防音室内には壁の一面に鏡を設置し、バンドメンバーとの本番さながらのリハーサルが可能です。鏡の強い音の反響を抑えるため、天井には吸音材「ソーラトン」を使用し、鏡の反対側の壁には弊社制作の吸音パネルを設置することで、防音室内の音響も理想的なものに仕上げました。

【 オーナー様の決め手と満足の仕上がり】
今回、オーナー様が弊社を選んでいただいた理由は、デザイン性と音響知識の豊富さです。防音やオーディオに関する質問にも迅速に対応し、理想的な防音室が完成しました。この防音室は、日常生活の一部として長く愛用いただけるものとなり、ご友人やバンドメンバーと共に思い出を作り続けていただけることを願っています。今後も、多くのお客様に理想的な住まいを提供できるよう努めてまいります。

施工完了後にお客様の声と防音室の性能を動画にアップしておりますので、参考にしていただけたら幸いです。↓
https://youtu.be/qhnsiRHgiYU