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音量10 dBの違いはどれくらい?実際に体感してみてください!

更新日:
防音アドバイザー 並木 勇一 株式会社Budscene代表取締役
防音室・ホームシアターの専門家として、防音室の設計デザインから音響空間のデザインまで手掛けています。 音に関するお悩みを解決するきっかけになればと考え、正しい情報を元に防音に関するノウハウや情報を発信しています。

皆さん、こんにちは。
防音アドバイザーBudscene並木です。

今回は、リクエストの多かった「音量の変化を実際に体験してもらおう!」企画を実践します♪

下記の動画で、90 dBから30 dBまで10 dB刻みで音量を変化させましたので、是非どのくらい違うのか聞いてみてください。
【10dB減衰すると音はどれだけ小さくなるかを検証!】

百見は一聞に如かず!
果たして皆さまはどのように感じられるでしょうか?

確認方法

音量の変化は次の方法で確認方法しました。

  • 測定音:ピンクノイズ
  • 測定範囲:音量90 dBから30 dBまでを、10 dB刻みで小さくしていく
  • 周波数域:①オールパス(低い周波数~高い周波数まで)、②周波数500 Hzの2通り
  • 録音機器:ガンマイク(狙った方向の録音に特化)

音量の目安は図1.の通りですが、動画の視聴環境(スマホ・パソコン・イヤホンなど)や音量設定により聞こえ方は異なってきます。

音量表

図1. 音量目安

ただ、10 dB刻みの音量の違いは認識できるので、防音する際の参考にはなると思います。

音出しスタート!

では、早速ピンクノイズを流します。

500 Hzの周波数

まずは音域500 Hzのピンクノイズから。(動画 02:31~
※動画で確認する際は、大音量につき気をつけてご視聴ください。

ゴゴゴゴ

 

10 dBの違い、いかがでしょうか?

90 dBと30 dBなんて、全然違いますよね。
10 dB刻みでも結構変わったことがわかります。

音は、私にはゴゴゴゴゴと聞こえるのですが・・・かっこよく登場するときの効果音にバッチリですね(笑)

オールパス

次にオールパスのピンクノイズを流します。(動画 07:26~
※動画で確認する際は、大音量につき気をつけてご視聴ください。

音は高音域ほど減衰しやすく低音域ほど減衰しにくいという特性があり、オールパスの広い音域を一律に弱められないため、代表して500 Hzの音を10 dBづつ下げていきます。

ズズズズ

 

こちらでも音量の違いを感じていただけたでしょうか。

オールパスの方は、掃除機のような昔のテレビの砂嵐のような、ズズズズズというかゾゾゾゾゾというかザザザザザというか、とにかくそんな感じの音ですよね。

騒音計のグラフ

騒音計には音量がどのように表示されるのかを図2.に示します。

左が500 Hzのグラフ、右がオールパスのグラフです。

souonkei

図2.騒音計の画面

音域500 Hzの場合だと500 Hzだけが尖った形で、オールパスだと全周波数帯域がなだらかに現れます。

まとめ

今回は音量90 dBから30 dBまで、10 dBの違いを体感いただきました。

皆さまには音量の感覚を掴んでもらい、いざ防音をする際には「必要な防音性能はどのくらいになるのか」という目安にしていただきたいと思います。
例えばピアノの音90 dBから、防音対策をして40 dBまで音量を下げたい場合、「50 dB減衰はこのくらい音量が違うんだな」というシミュレーションに役立てていただければ幸甚です。

私たちBudsceneは、皆さまが防音について正しい判断をできるように色々な防音情報を発信しています。
音について心配ごと・トラブル・疑問などありましたら、いつでもお気軽にご相談ください。

Budsceneのオフィスにいらしていただければ、弊社防音ショールームにて「自身が出す音はこれくらい」「漏れる音はこれくらい」という体験をしていただくこともできます。
弊社の防音ショールームに関しては、こちらをご参照ください。
【防音室体験へようこそ!Budsceneの防音ショールームを大公開します♪】

最後までご覧いただきありがとうございました。
防音アドバイザーBudscene並木でした。

質問コーナー

Q. 同じ音量でも、音をだす機材によって体感が変わることはありますか?
A. はい。再生能力が貧弱なスピーカーでは、ユニットから出る音が不正確だったり、エンクロージャー(箱)の響きが悪くて余計な付帯音まででたりします。そのため、音の背景が濁ってバランスが崩れ、うるさく感じることがあります。

Q. 自室のクーラーやサーキュレーターが稼働している場合、壁越しの隣の部屋に伝わる自分の話し声は音同士が干渉して小さくなりますか?
A. 話し声以外のノイズがあると音が聞こえにくくなるので、話し声の音量が小さくなったように感じるかもしれませんが、実際には変わっていません。
また、話し声が稼働音に紛れて聞き取りにくくなるのは、自室に稼働音が生じている場合ではなく、隣室内で稼働音が生じている場合です。(隣室には自室の稼働音が聞こえていないと思いますので。)

Q. 音量10 dBの差はわかりやすかったのですが、半分の5 dBはどうですか?
A. 音量5 dBになると、違いを認識しづらくなります。
詳しくは【少しでも防音したい!少しを5 dBにした場合、違いに気づく?気づかない?】で述べていますので是非ご参照ください。

関連動画

【10dB減衰すると音はどれだけ小さくなるかを検証!】

【防音アドバイザー 並木勇一チャンネル】

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