防音DIYに一押しの材料!それは石膏ボードです!
今回は防音に適している素材について、重さの視点からコスパの良さを解説します。
目次
防音するために必要なこと
防音するにあたり、大切な要素が2つあります。
「重さ」と「防振」です。
弊社の公式YouTubeチャンネル「防音アドバイザー 並木勇一チャンネル」でも度々お伝えしていますが、DIYでもプロの施工でも防音工事をするときも重要になる要素です。
DIYで防音工事をする場合は「防振」することは難しいですが、「重さ」だけでも十分に防音効果を感じることができます。
石膏ボードを進める理由
「防音アドバイザー 並木勇一チャンネル」の人気シリーズ「防音DIY」の動画をご覧のみなさまはおなじみの石膏ボードです。
この石膏ボードを勧める理由は「コスパの良さ」にあります。
石膏ボードの比重
1平米(1m×1m)の大きさで厚みが1ミリであるとき、どれだけの重さがあるかを「比重」という基準で表すことができます。石膏ボードの比重は約0.7kgという比重があり、一般的な厚みの12.5mmに換算すると1平米あたり約9kgになります。
一般的な石膏ボード(12.5mm/9.5mm)
厚み | 12.5mm |
幅 | 910mm |
長さ | 1820mm |
金額 | 540円 |
キロ単価 | 38円 |
厚み | 9.5mm |
幅 | 910mm |
長さ | 1820mm |
金額 | 440円 |
キロ単価 | 41円 |
プロの業者が使用する石膏ボードは「スーパーハードボード」で、比重が1.2になります。一般的な石膏ボードと同じ12.5mmで1平米あたり約15kgになります。約1.5倍の重さがあります。
「スーパーハードボード」を勧めない理由
同じ厚みで1.5倍の重さがあるスーパーハードボードのほうがより防音性能が高まりますが、DIYで防音対策をする時にはおすすめしません。
一般的なホームセンターで購入できる石膏ボードはカッターで加工することができます。ご自宅で簡単にカットしてサイズを合わせることができます。
一方でスーパーハードボードは、電動の丸ノコで加工します。外壁材を切るダイヤモンドカッターという歯でないと切ることができません。カッターで加工することができないので、一般的な石膏ボードをおすすめしています。
スーパーハードボード
厚み | 12.5mm |
幅 | 910mm |
長さ | 1820mm |
金額 | 2000円 |
キロ単価 | 79円 |
木材の比重
石膏ボードと同じくらいの大きさの資材として木材(合板・コンパネ・OSBなど)があげられます。
使用している木材の種類によって比重が異なりますが、0.4〜0.6程度になります。
比重が0.6で厚みが12mmの場合、約7kgとなります。
金額的な面でも石膏ボードより3〜4倍高くコスパが悪いですが、音の響きを調整するためにはとても良い資材です。部分的に使うなどの工夫をすることが望ましい資材になります。
コンパネ
厚み | 12mm |
幅 | 900mm |
長さ | 1800mm |
金額 | 2300円 |
キロ単価 | 191円 |
ラワン合板
厚み | 5.5mm |
幅 | 910mm |
長さ | 1820mm |
金額 | 1500円 |
キロ単価 | 272円 |
OSB
厚み | 11mm |
幅 | 910mm |
長さ | 1820mm |
金額 | 1900円 |
キロ単価 | 172円 |
鉄板の比重
鉄板の比重は約7.8あります。3mmで約24kgという重さになります。
DIYで使用することが現実的ではない素材ですが、音を防ぐことだけを考えたときには優れた素材になります。弊社が施工する防音室では、ドアを鉄板で作っております。
厚み | 3.2mm |
幅 | 914mm |
長さ | 1829mm |
金額 | 8500円 |
キロ単価 | 250円 |
アルミニウムの比重
鉄板と同じ様な見た目ですが、加工や材料費は鉄板より高くなり、比重も約2.7と鉄板の3分の1程度になります。
アルミニウムは防音するという目的で使用することはない素材になります。
厚み | 3mm |
幅 | 1m |
長さ | 1m |
金額 | 14000円 |
キロ単価 | 1728円 |
鉛の比重
防音のために鉛を使うという方がおられるようです。
鉛の比重は11.3になります。厚みが3mmの時、34kgという重さになります。
今回紹介した素材の中で最も重い素材になりますが、鉛という素材は手で曲げられるほど粘りがあり非常に柔らかい素材です。なので、鉛単体でお部屋を構成することができません。
石膏ボードや合板に貼り付けてある鉛ボード、鉛合板という資材が売られていますが、鉄よりもコストが高く、加工が難しく強度も少ない素材なので、DIYで使う資材としては向いていない素材になります。
厚み | 2mm |
幅 | 1m |
長さ | 2m |
金額 | 54000円 |
キロ単価 | 1174円 |
遮音シート
防音について調べると必ず見るであろう遮音シートの比重は1.5〜2.7程度です。
一般的な遮音シートは1.5で、2.7の比重がある遮音シートは海外から輸入する特殊な遮音シートになります。
厚みは大体2ミリの商品が多く、比重が1.5で約3kgという重さになります。
厚み | 1.2mm |
横幅 | 940mm |
高さ | 20m(1本) |
金額 | 3300円 |
キロ単価 | 175円 |
遮音シートの使い方
おすすめの遮音シートの使い方は【遮音シート+石膏ボード】です。
遮音シートの上に石膏ボードを貼ることで、遮音シートの静振効果と石膏ボードの重さで効果的に防音することができます。
遮音シート単体では無駄になる理由
一般的に間仕切りは石膏ボードで作られています。
自分の部屋と相手側の部屋の両方に石膏ボードが貼られているので、間仕切りは18kg以上の重さがあります。その壁に3kgの重さの遮音シートを貼ってもほとんど効果を体感することができないということはお分かりいただけるでしょう。
まとめ
防音DIYをお考えの方は是非参考にしてみてください。
この記事の内容はこちらの動画からご覧いただけます。
防音アドバイザー 並木勇一チャンネル
https://www.youtube.com/c/budscene_yuichi_namiki