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苦情が来ない防音室の性能は?【戸建て住宅編】

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皆さんこんにちは。防音アドバイザーBudscene並木です。
この記事は、戸建て住宅に防音室の設置を検討している方に向けた内容です。

近隣から苦情が来ない防音室にはこの性能が必要である、という基準があります。
性能が足りていないと、せっかく防音室を作ったのにクレームが入ってしまうなんてこともあります。
今回は、特にお問い合わせの多い楽器と用途に必要な性能について解説します。

※遮音等級(D値)とは
部屋の遮音性能のこと。特定の周波数を使い、どれだけ音を減らすことができる部屋か計測した値のことを言う。Dr値とD値は、同じ意味を指す。

Budsceneでは、D-●●という表記を使います。
●●に当てはまる数字が、どれくらいの音を減らしているかを表します。

詳しくはこちら

ヴァイオリン

D-50以上が必要になります。

【音の特徴】
・高い音が中心
・80~90dB

声楽・ボイトレ・ボーカル
D-50以上が必要になります。

【音の特徴】
・声の高さ、声量ともに個人差が大きい
・90dB~

木管楽器(クラリネット・フルートなど)

D-55以上が必要になります。

【音の特徴】
・高い音が中心
・90dB~

トランペット

D-55以上が必要になります。

【音の特徴】
・中域~高い音が中心
・100dB~

グランドピアノ(C3以下)・アップライトピアノ

D-55以上が必要になります。

【音の特徴】
・幅広い音域
・90dB~

配信系

外からの音を防ぎたい、夜中に大きな声で叫ぶなどの利用用途の場合、
目安としてD-55以上が必要になります。

【音の特徴】
・声の高さ、声量ともに個人差が大きい
・ささやき声 30dB程度
・通常の会話 60dB程度
・大声、叫び声 90dB程度

電子ドラム

D-55以上が必要になります。
電子ドラムの場合、ボリュームはコントロールできますが、打撃音がとても大きいです。
打撃音を防ぐことができる性能が必要です。

【音の特徴】
・主に打撃音(振動音)
・100dB以上

ホームシアター・オーディオルーム

ボリュームによって変化しますが、D-55以上あればほぼ大丈夫です。
大きな音で楽しみたい場合は、D-65の性能が必要になるケースもあります。

【音の特徴】
・機材、設定により差がある
・90~100dB

エレキギター

一般的にはD-55で大丈夫です。
ボリュームがあまりに大きい、アンプも大きいなどの場合は、D-65以上の性能が必要になります。

【音の特徴】
・低い音~高い音
・機材、設定により差がある
・80~95dB

サックス

D-65以上が推奨です。

【音の特徴】アルトサックスの場合
・低い音~中域
・100~110dB

トロンボーン・チューバ・ホルン

D-65以上が必要になります。

【音の特徴】
・低い音が中心
・100~110dB

チェロ・コントラバス

D-65以上が必要になります。

【音の特徴】
・低い音が中心
・100dB前後

エレキベース

一般的に、気持ち良く演奏したいくらいの音量を出す場合
D-65以上が必要になります。

さらにボリュームを大きくする場合は
D-70以上が必要になります。

【音の特徴】
・低い音が中心
・機材、設定により差がある
・100~110dB

ドラム

D-70以上が必要になります。

【音の特徴】
・打撃音(振動音)が大きい
・120dB

バンド演奏

生ドラムに複数の楽器でセッションする場合は
D-75以上が必要になります。

【音の特徴】
・ドラムとベースが漏れやすい音
・120~130dB

和太鼓

D-75以上が必要になります。

【音の特徴】
・打撃音(振動音)
・楽器の大きさ、種類により音の高さが異なる
・120dB~130dB

まとめ

今回は、用途別に戸建住宅の「苦情が来ない防音室」に必要な性能をご紹介しました。

もし、この数字を実現できない防音室の提案だとしたら、苦情が来ないスタジオにならない可能性があります。
苦情が来ない性能であることを説明できないのであれば、責任感のない業者の可能性が高いです。

今回ご紹介した項目以外の用途については、お気軽にお問い合わせください。

【今回の内容】

【防音アドバイザー 並木勇一チャンネル】
https://www.youtube.com/c/budscene_yuichi_namiki/featured

並木 勇一 株式会社Budscene代表取締役
防音室・ホームシアターの専門家として、防音室の設計デザインから音響空間のデザインまで手掛けています。 音に関するお悩みを解決するきっかけになればと考え、正しい情報を元に防音に関するノウハウや情報を発信しています。
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