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計画的な設計で、2wayで使える防音スタジオに!-施工事例5. 声の収録に特化した防音室-

公開日:
防音アドバイザー 並木 勇一 株式会社Budscene代表取締役
防音室・ホームシアターの専門家として、防音室の設計デザインから音響空間のデザインまで手掛けています。 音に関するお悩みを解決するきっかけになればと考え、正しい情報を元に防音に関するノウハウや情報を発信しています。

皆さん、こんにちは。
防音アドバイザーBudscene並木です。

ただ今、以前弊社で施工した2wayで使える防音スタジオに伺っております。

no.5_中

 

この防音室は「声の収録をする」というコンセプトの元で創っています。

今回は施主であるEさんのご協力のもと、Budsceneの具体的な施工事例として、このボーカル録音に特化した防音室の工夫ポイントをご紹介いたします。

弊社の防音室施工の特徴もお伝えできればと思っているので、防音室をご検討の際は是非参考にしていただければ嬉しいです。

防音室の目的と施工環境

Eさんは声優さん達にも縁のある方で、「自宅で声の収録をしたい」ということで防音スタジオを設置しました。

防音スタジオの用途・目的・施工環境は次の通りです。

  • 用途:声の録音・ゲーム実況・音楽編集など
  • 目的:外からの音を遮断したい
  • 施工環境:木造一戸建ての1階
    家から5 mほど離れたところに交通量の多い道路在り

防音スタジオ設置後は、パフォーマンスのタイミングで外からのノイズが入ったりせず、安心して収録できる環境となりました。

また、深夜帯でも家族に迷惑をかけずに作業ができるようになりました。

こだわりの室内をご紹介!

それでは、スタジオ内をご紹介します。

電源

こちらの防音スタジオで特徴的なのが電源です。

no.5_電源

 

200 Vの電源を引っ張ってきて変圧器でダウントランスし、100 Vずつを室内2ヶ所に配る、独立した回路になっているんです。

DTMルーム(※1)・DAWルーム(※2)は配線が複雑なので、回路の負担を減らし電圧を安定させることが目的です。

※1 DTM(Desk Top Music)・・・コンピューターを使って音楽を制作すること。
※2 DAW (Digital Audio Workstation) ・・・DTMをする際に使用する音楽ソフトの総称。

 

no.5_コンセント

 

変圧器にはノイズ除去機能もついているので、収録に最適な環境になっています。

吸音パネル①

もう1つ特徴的なのが、自立式吸音パネルでの仕切りです。

no.5_パネル

 

この自立式吸音パネルは弊社オリジナルなのですが、軽いので簡単に持ち運びが可能です。

no.5_パネル_____

 

そのため普段は隅に置いておき、必要な時に移動させて部屋を仕切ると、1部屋をボーカルブースと編集スペースの2wayで使うことができます

no.5_パネル

 

吸音パネルで仕切ると音が響かないので、ボーカルブースは生の声が収録しやすい空間となります。

もちろん広く使いたい時は、吸音パネルを移動させて自由に広さを変えられます

吸音パネル②

固定式の吸音パネルは、作業卓の脇に設置しています。

no.5_吸音材

 

モニターのスピーカーの位置に合わせて斜めに設置することによって、ベーストラップ(※3)の役目もしています

※3 ベーストラップ・・・オーディオや録音の環境を整える際に、低音を吸音する目的で使われるパネル

壁紙

こちらの防音スタジオは玄関入ってすぐにあるのですが、入り口のところから壁紙も張り替えて、ドア枠以外は仕上げも行いました。

no.5_外

 

電源の乗っている箇所も、家具を取ってスペースを開けています。

照明

Eさんのご希望に合わせて照明はシンプルに、ライティングレールに細いライトをつけています。

no.5_照明

 

給排気

給排気はこのようになっています。

no.5_換気扇

 

LAN設定・配線

LANケーブルは防音スタジオ真上のリビングに床コンセントを設け、そこから引き込んでいます。
そのため配信やアップロードもストレスなくできるような環境となっています。

また、玄関をまたいだ向こう側にももう1つ部屋があるのですが、将来的にその部屋をミックススペースとして実現できるように、玄関側にも配線の貫通パイプを設けています。

no.5_LAN

 

早速、Eさんにもご利用いただいているようですね^^

まとめ

今回は施主であるEさんのご協力のもと、Budsceneの具体的な施工事例として、声の収録に特化した防音スタジオの工夫ポイントを紹介いたしました。

しっかり計画を立ててから施工すれば、2wayでの使用や電源・配線に関してなど、使い勝手が全然異なってきます。
設計時に、防音室をどう使いたいかをできるだけ具体的に思い描くことが大切です。

弊社の強みはデザインの自由度が高く、オンリー・ワンの防音室創りができることです。
弊社は板金加工の経験を活かしてオリジナルの部材を製作しているため、mm単位でのオーダーが可能です。壁紙や吸音パネルなどの選択肢も豊富なので、個々のお好みに対応することができます。
丁寧なヒアリングをもとにお客様のご要望に真摯に向き合い、できる限りお応えいたしますので、ご依頼の際は遠慮なくお伝えくださいね!

また、弊社では防音室お引き渡し前に性能測定をして防音性能を数値化します。
そして、もしお客さまと約束していた性能より測定した性能が低かった場合は無料で再工事を行い、必ず性能を保証します
防音工事完了後に性能を曖昧(あいまい)にしたまま費用だけは請求する、といった無責任なことは絶対にしないのでご安心ください。

最後までご覧いただきありがとうございました。
防音アドバイザーBudscene並木でした。

質問コーナー

Q. 御社のYouTubeチャンネルの動画数が多く、中々目当ての内容の動画を見つけられません。
A. 「防音+キーワード」、例えば「防音 最短」「防音 吸音」などのように何か別のキーワードと組み合わせて検索してみてください。そうすると、目的の動画が見つけやすくなります。

Q. 200 Vの電源を100 Vずつに独立させたのですが、モニター関係でノイズが生じてしまいました。どうすればよいでしょうか。
A. アースが付いているタイプの電源なら、アースをつなぐことでノイズが止むことがあります。

Q. 配線の貫通パイプからは音漏れしないのですか?
A. 使いたい線を通した後に、布・粘土などを詰めれば音が漏れる心配はないのでご安心ください。

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