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最高スペック!これ以上の防音室は作れません!-施工事例6. 和太鼓用防音スタジオを完全紹介!-

公開日:
防音アドバイザー 並木 勇一 株式会社Budscene代表取締役
防音室・ホームシアターの専門家として、防音室の設計デザインから音響空間のデザインまで手掛けています。 音に関するお悩みを解決するきっかけになればと考え、正しい情報を元に防音に関するノウハウや情報を発信しています。

皆さん、こんにちは。
防音アドバイザーBudscene並木です。

ただ今、愛知県小牧市に来ています。
東京で和太鼓スタジオを創りたいというFさんご一家に、「和太鼓 音魂」さんをご案内するためです。

音魂さんは住宅街の中にある和太鼓スタジオで、我々が施行する防音室の中では最も高性能なスペックとなります。

音魂_1

 

今回は「和太鼓スタジオ・音魂でどこまで音が防げるのか」を、皆さまにも是非Fさんご一家と一緒に感じていただければと思います。

音魂さんについて

まずは音魂さんについてご紹介します。

音魂さんは連日生徒さんたちで賑わっている和太鼓スタジオで、スタジオレンタルも可能です。

広さは何と50帖
スタジオ内から建物外への防音性能は75 dB減衰となっています。

環境に合わせた理想の減衰値を実現しているため、深夜にスタジオ内の全ての太鼓を叩いても近隣に迷惑をかけずに演奏することができます

音魂さんホームページはこちら【和太鼓 音魂】です。

音魂さんルームツアー

早速スタジオ内を見学していきましょう。

ドア

ドアは防音性能を高めるために二重ドアになっています。

防音スタジオ側のドアが白、建物側のドアが赤です。
大きな太鼓の搬入があるので、特注の親子ドアにして幅をしっかりととっています。

ドアノブはもちろんグレモンハンドルです。

音魂_ドア

壁は重量鉄骨で作られています。

防音層は躯体構造の他に3層です。

重量鉄骨製でも外壁材に使う素材によっては遮音性能が変わってくるので、条件としては木造と一緒になります。

床は音魂代表・田吾作さんのこだわりで「無垢材」の床になっています。
湿度が高い夏は木が膨張し、乾燥する冬は縮むので板材は少しづつ隙間を開けて張っています。

音魂_床1

 

また、通常は防音室の床は防音処置を施すと厚くなるので、防音処置を施していない床よりも高くなるのですが、音魂さんは防音スタジオと建物の床の高さが同じです。
それは新築時に設計の段階からきっちりと計画し、フロアレベルを合わせているからです。

音魂_床2

エアコン

エアコンは置き型タイプを使っています。

しかし置き型エアコンはあまりおすすめしません(笑)

何故なら、重くて施工が大変、かつ値段が高いからです。
空調の効率はよいのですが・・・。

ではどうして音魂さんは置き型エアコンを選んだのかというと、特別な事情がありまして💦
実は田吾作さんのお父さんが設備屋さんで、「設置から将来のメンテナンスまで全部自分に任せてくれ!」ということで、置き型タイプのエアコンになりました。

音魂_エアコン

給排気

給排気は消音ダクトを兼ねていて、天井の両端の梁型の中を通しています。

スタジオに入って右側が給気、左側が排気のダクトです。

音魂_給排気

 

広さ50帖の空間に生徒さんが30~40人が入ることを想定し、その場合に大丈夫な換気量をクリアしないと建築確認申請がとれません。
そのためにスタジオの隅から隅までの距離を使って、ものすごい風量の空気を回し、なおかつ音が漏れないような特性の消音ダクトを組んでいます。

吸音パネル

吸音パネルはBudsceneのオリジナルです。

フラッターエコー(※1)が結構あったので、天上にも吸音板を設置しています。
吸音板はGCボード(※2)です。

※1 フラッターエコー・・・音が平行面で延々と反射を繰り返す現象。
※2 GCボード・・・ガラスクロスを額縁貼りしたグラスウールのボード。

スタジオに入って左側の一面は、普段はカーテンで覆われているのですが、背面は全面鏡になっていてレッスンなどにも対応できるようになっています。

音魂_鏡

スタジオ体験

それではFさんご一家も到着したようですし、スタジオ体験していただきましょう♪

1. 音魂代表・田吾作さんとご対面

まずは、音魂代表の田吾作さん(左)とご対面です。

音魂_2

2. 演奏体験

実際の弾き心地をご体験。
Fさんに太鼓を選んでいただき演奏スタートです!

音魂_3

 

田吾作さんにも演奏してもらいました。

音魂_8

 

お二人とも大迫力です!

この演奏は聞きごたえがあるので、是非こちらの動画で聞いてみてください。

【【防音室】これ以上の防音室は戸建て住宅では創れません!和太鼓が叩けるお部屋はインチキ業者でも作れるが、和太鼓を叩いても近隣から苦情が来ないお部屋はプロが創るお部屋でないと無理!】

ちなみに、私も参戦してみました(笑)

音魂_9

遮音性能を確認

さて、音魂さんの肝心の遮音性能はどのくらいなのでしょうか?
ここが一番重要ですよね!

それでは測定していきたいと思います。

測定方法

通常はJISの規格に従って、ピンクノイズを音域125 Hz~2,000 Hzの5オクターブバンドで発生させ、防音室内外の音量を測定して防音性能を算出します。

しかし今回は、防音スタジオ内で田吾作さんに和太鼓をガンガン叩いていただいた音を測定していきます。
和太鼓は低音なので、音域は63(62.5) Hz~250 Hzの範囲で測定することにします。

測定方法を表1. に示します。

表1. 測定方法

測定音 和太鼓の音
測定音域 63(62.5)、125、250、500 Hzの低音域オクターブバンド
騒音計 精密騒音計、A特性(※3)・C特性(※4)

 

※3 A特性・・・音量が小さい場合の、人間が聴き取れる周波数域に重みづけがしてあるタイプ
※4 C特性・・・音量が大きい場合の、人間が聴き取れる周波数域に重みづけがしてあるタイプ

測定中の様子

Fさんご家族の方にはFさんが演奏している太鼓の音を、Fさんご本人には田吾作さんが演奏している太鼓の音を、次の4ヶ所で確認していただきます。

①二重ドアの外(建物内)
②建物玄関の外(建物外)
③防音スタジオ横(建物外)
④防音スタジオ裏(建物外)

音魂

①二重ドアの外(建物内)

ここは一番音が漏れる場所です。

音魂_4

 

Fさんmother「全然聞こえないですね」
Fさんfather「わからないね」

②建物玄関の外(建物外)

壁に触って振動も確認してもらっています。

音魂_5

 

③防音スタジオ横(建物外)

音魂_6

 

並木「今も防音スタジオ内では太鼓が叩かれています。」
Fさんmother「全然わからないですね!これが75 dB?」
並木「ここは80 dBほどです。」
Fさんmother「あ、でもちょっと聞こえるといえば聞こえる?」
並木「そうですね。わずかに聞こえているといえば聞こえてはいます。ただ、近隣の方の家の中まで聞こえることはありません。近隣住宅自体の遮音性能もありますし、外の車の音や雑音などの方が大きいので紛れてしまいます。」

Fさんfatherご自身でも、騒音計アプリで計測。
音量は常に30 dB以下をキープしていました。

音魂_10

 

④防音スタジオ裏(建物外)

音魂_7

 

Fさんmother「今、中で叩いています?あ、聞こえますね。ちょっとね。」
Fさんfather「注意して聞いているとわかるレベルだね。」
Fさんmother「壁に耳を当てると聞こえるね。」
並木「お隣の建物はトタンの建物なので遮音性能は一般的にすごく低いはずです。けれど、深夜に太鼓を全部使っている時もあるのですがお隣から苦情が来たことは一度もないんですよ。」

測定結果

ポイント①二重ドアの外(建物内)のC特性での遮音性能は表2.の通りでした。

 表2. ポイント①の防音性能(C特性)

周波数
[Hz]
防音スタジオ内の音量A
[dB]
①   の音量B
[dB]
遮音性能A-B
[dB]
63 115 55 60
125 118 55 63
250 113 45 68
500 101 35 66

 

防音スタジオ内、ポイント①、ポイント③のA特性での音量は表3.の通りでした。

表3. スタジオ内外の和太鼓の音量(A特性)

周波数
[Hz]
防音スタジオ内の音量
[dB]
①   の音量
[dB]
③   の音量
[dB]
63 59 63
(防音性能55dBほど)
125 118~119 60 聞こえない(40dB以下)
(防音性能80dB以上)
250 45 聞こえない(40dB以下)
(防音性能80dB以上)

 

一番音漏れする箇所であるポイント①「二重ドアの外(建物内)」では、音を防ぎにくい低音域でも最低60 dBの遮音性能を確保していることがわかりました。

ポイント③「防音スタジオ横(建物外)」では太鼓の音がほぼ聞こえず(40 dB以下)、建物外への遮音性能は80 dB以上あるという結果でした。

制振性能を確認

次に、振動を抑える「制振」の性能を体験してもらいましょう。

Fさんご一家に二重ドアの間に立っていただきました。
田吾作さんの太鼓の振動を、建物側と防音室側で確認してもらいます。

はたして振動に違いはあるのでしょうか。

音魂_12

 

Fさんfather「あ、振動がない!全然違います!振動ないよ!こっち(建物側)」

そうなんです!防音スタジオは

  • 防音室側の床 → 振動を感じる
  • 建物側の床 → 振動をほとんど感じない

という仕様になっているんです。

コップに入れた水の揺れを確認してみてもこの通り。
防音室側に置いたコップの水には床からの振動による波紋がみられ、建物側のコップの水には波紋がみられません。

音魂_波紋

 

これは何故かというと、防音スタジオが浮き構造になっているためです。
防音スタジオの床は必要最低限の一部分だけが元の建物に触れていますが、その他は壁も天井も元の建物に一切触れていません。

浮き構造__

浮き構造_

浮き構造__

 

上の図は音魂さんのスタジオではありませんが、音魂さんもこのようにゴムや吊り金具を使って浮き構造にし、質量のある素材を貼って、防音性能をグッと高める工事を徹底的にしています。

吸音効果

最後にスタジオ内の吸音効果についてご説明します。

音魂_11

 

Fさんmother「壁に貼ってある板は何ですか?」
並木「吸音板です。天井も吸音板になっています。」
Fさんmother「これがある面とない面では何が違うのですか?」
並木「吸音板は室内の音の響きを抑えるために使います。ただ外での音量には全く影響しません。」
田吾作さん「本当は鏡側にも吸音板を付けたいんですよ。でも稽古中に演奏している姿を見たいので、鏡面は我慢しています。」
並木「僕も本当は鏡の代わりに吸音板を付けたいんですよ。でも鏡を付けても吸音板の枚数を工夫して室内の音の響きは調整できるので大丈夫です。」

並木「Fさん、今日はいかがでしたか?実際に音魂さんで太鼓を叩いてみて。」
Fさん「気持ちよかったです。」
並木「響きがよいんですよね。」
Fさん「鏡は欲しいです(笑)」
並木「ですよね(笑)」

音魂_13

 

Fさんご一家も田吾作さんも、今日はありがとうございました!

田吾作さんへインタビュー♪

ここからはインタビュータイムです。
せっかくの機会なので、田吾作さんに色々伺ってみましょう。

田吾作さん

 

本日は、音魂さんのスタジオ公開とインタビューを引き受けてくださってありがとうございます!
ざっくばらんに、忖度なしで色々とお答えいただければと思います(笑)
よろしくお願いいたします!

質問1「音魂さんを建ててから8年間、過去にクレームや苦情はきたことがありますか?」

田吾作さん8年で1件もありません!

並木「私に、いいにくいとかではなく?」

田吾作さん「本当に、忖度なしで。全く悪い点はないんですよ。ご依頼時に、1回のクレームでも営業停止に追い込まれることがある、という話をさせていただいたじゃないですか。今までクレームはないので、スタジオは安泰したまま運営できています。」

質問2「他の会社にも相談した上で、Budsceneに依頼した“決め手”を教えてください。」

田吾作さん「具体的に数字で防音性能を提示てくださった点とアフターケアを約束してくださった点ですね。『ここまで音量を下げます!』なおかつ『完成した後に、約束した防音性能に達していない場合は全て返金・もしくは再度1から作り直します』と仰ってくださったのはBudsceneさんだけでした。もうその一言で決めました。」

並木「今回のFさんご一家のように、後続の方達もこうやって実際にスタジオで防音性能を体験・確認することができると不安が解消されると思います。まだ実績のない弊社を一番最初に信じてくださった方達には本当に感謝しています。」

田吾作さん「いえいえ。反対にこちらも、もう並木さんしかいなかったといっても過言ではないくらいの状況でした。私も建築関係の仕事をしているので、当時方々で、もう何十軒とあちこちの会社に見積もりをとっていたんですよ。でもBudsceneさん以外1軒たりとも『します』『やります』と言い切ってくれる業者さんはいなかったんです。『~なるでしょう』『~なると思います』というように、曖昧に濁して責任を取らずに逃げられる範囲の話しかしてくれなくて。その中で並木さんだけが『します!』『やります!』と言ってくれたんです。」

質問3「和太鼓スタジオを運営する上で気をつけていることはありますか?」

田吾作さん「私ではなく生徒の皆さんなのですが、『スタジオを丁寧に使う』『終わったら必ず掃除をする』ということに関して徹底してくれています。1日に数クラスあっても、そのクラス毎に『来た時より美しく』を心掛けてくれています。」

質問4「今回のFさんご一家のように見学に来られる方は、どのくらいいらっしゃるのですか?」

田吾作さん「今まで北海道、大阪、福岡、熊本など全国津々浦々から、音魂スタジオを観たい!と見学にいらした方達がいました。それと、以前私の活動を観ていて一度会ってみたいという方がいらっしゃったのですが、中々機会がなく実現が難しかったんですね。それが、スタジオ見学が背中を押すきっかけとなって、実際に対面をしたこともあります。」

並木「弊社にも和太鼓の演奏者の方からのお問い合わせは多いのですが、その中には『音魂さん観てきたんです!』という方も結構いらっしゃるんですよ。」

質問5「スタジオの収益で防音工事の月額ローンをペイできるのですか?」

田吾作さん「お客様が増えているので、自分一人で対応することができれば余裕でペイできると思います。人件費がどこまでかかるかにもよりますね。」

並木「皆さんがスタジオなどを運営していく際は、使い方や収益の点でもご相談にのりますので、ぜひ気軽にBudsceneまでご連絡をいただければと思います。」

質問6「せっかくの広い防音スタジオですが、和太鼓教室以外に使っている用途はありますか?」

田吾作さん「ダンス・バレエ・映画鑑賞会・剣道など、様々な用途で利用される方がいらっしゃいます。地域の方が音楽会をされたこともあります。スタジオのスケジュールが和太鼓教室や演奏活動で結構埋まっているのですが、空いている時間であれば色々な方に使ってもらいたいですね。」

質問7「音魂さんでは体験レッスンもあるのですか?」

田吾作さん「はい。和太鼓に触れるよい機会なので、是非皆さんには来ていただきたいですね。それから毎月第4日曜日にスタジオでライブもしているので、そちらもよろしければ聞きに来てください。」

並木「愛知県で和太鼓の生の音を聞いてみたいという方は、音魂スタジオに来ていただくと価値観変わると思いますよ。」

田吾作さん「恐らくここが日本で一番うるさいですよ(笑)生で和太鼓の音を感じられる一番のスペースだと思っています。」

並木「今日、体験して思いました!和太鼓の打面のビビリ音(共振や振動した物体が他の物体に接触することによって鳴る、「ビリビリ」という音)も近くに行くと聞こえて、迫力がありました。アクセスもよくて駐車場も広く、色々活用できるスタジオなので是非一度来てみていただけたらと思います。」

田吾作さん「お待ちしております。」

田吾作さん、本日はスタジオ公開とインタビューをありがとうございました!

まとめ

今回は「和太鼓 音魂」の田吾作さんのご協力のもと、Budsceneの具体的な施工事例として、最高スペックの和太鼓スタジオを紹介いたしました。

Budsceneのノウハウの粋を集めた防音スタジオはいかがでしたでしょうか。

弊社の強みはデザインの自由度が高く、お客様の拘りを追求したオンリー・ワンの防音室創りができることです。
丁寧なヒアリングをもとにお客様のご要望に真摯に向き合い、できる限りお応えいたしますので、ご依頼の際は遠慮なくお伝えくださいね!

また、弊社では防音室お引き渡し前に性能測定をして防音性能を数値化します。
そして、もしお客さまと約束していた性能より測定した性能が低かった場合は無料で再工事を行い、必ず性能を保証します
防音工事完了後に性能を曖昧(あいまい)にしたまま費用だけは請求する、といった無責任なことは絶対にしないのでご安心ください。

私たちBudsceneは、これからも皆さまが少しでも満足できるような空間を提案していきたいと思います。
防音性能を満たすことはもちろん、色々な用途で活用できる創造室を実現いたしますので、防音スタジオをお考えの際は是非弊社にお任せください。
防音ショールームの見学・体験もお待ちしております♪

最後までご覧いただきありがとうございました。
防音アドバイザーBudscene並木でした。

質問コーナー

Q. 外壁が金属サイディングなのに、全部の太鼓を叩く音が深夜でも大丈夫というのは驚きです。お隣さん側の総壁厚はどのくらいでしょうか。
面積が大きいほど防音は難しくなるので、RC造ではないのにこれだけの大きな空間で壁厚を500 mm以内に抑えているとしたら凄い技術ですね。
A. 床・壁・天井は下記の通りです。全て500 mm以内に収まっていますよ。

  • 床⇒280 mm
  • 壁⇒350~480 mm
  • 天井⇒310 mm

Q. 自宅のピロティ形式(※5)のオープンガレージ駐車場に、隣の家の話し声(会話内容がわかる程)・音楽・犬の鳴き声が筒抜けで困っております。
※5 ピロティ形式・・・2階以上の建物の1階部分に壁を設けず、柱だけのオープンな空間にしている形式。
ガレージ側面に開口部があるのですが、少しでもマシになるかと思い、開口部をふさぐ予定です。
開き戸(ドア)・テラスサッシ・開口部全面FIXガラスの3つの選択肢だったらどれがよいでしょうか。遮音性が高い順に教えて頂けるとありがたいです。
A. 文字だけではお悩みの内容が全て把握できていないのですが、同じサイズで考えた際には、FIX ⇒ 開き戸 ⇒ テラスサッシになるでしょう。
どんな音がどこからどれだけ侵入してきているかを数値化してみてください。
【【防音DIY】最短最速で防音の結果を出す方法!】

Q. FIX窓単板5 mmとFIX窓型ガラス4 mmの防音性能に差はでますでしょうか?
A. どちらも断熱性・遮音性共に低いので昨今の建物で利用することはなさそうですが、外壁で利用する場合には、大差はないといえます。内窓として利用する場合にも、1 mmの差ですし、元のサッシとの組み合わせで考えても大差はないでしょう。

Q. グランドピアノを持っており、最近音楽マンションから他の音楽マンションに引っ越しました。
部屋の広さが1.5畳大きくなったのですが、前の部屋より音の響きが大きくなりました。
まるで違うピアノで弾いているかのようです。
ピアノの響きを少しでも抑えるにはどのようなことをしたらいいでしょうか?
(隣の部屋への音量を気にしているわけではなく、あくまで自分が感じる響きを抑えたいというだけです。)
A. 響きが大きくなったと感じるのは、お部屋が広くなり音の残響時間が長くなったためと考えられます。
お部屋の容積、反射する床・壁・天井の面積、家具、仕上げ素材、などによって残響時間は変わってきます。
以前に近づけていく事を目指していきましょう。
簡単に行えることとしては、

  • 床に毛布や布団を敷いてみる⇒効果を感じたら毛足の長いラグ購入
  • 壁に毛布や布団を掛けてみる⇒効果を感じたら壁にカーテンの設置
  • ピアノの下に、書籍などを詰めた段ボールや毛布・布団を置いてみる(積み重ねる事で吸音できる周波数の幅が広がるので、平面で置くよりも重ねるイメージで。)

などです。まずは上記を試してみてください。
それでも響きを感じる場合には、壁や天井に吸音パネルの設置をしていきながら響きを抑えていく作業になると思います。
下記に弊社の防音室施工実績を案内いたしますので、壁面の吸音パネルをご参考にしてください。
https://budscene.co.jp/result/

Q. フラメンコの音は、和太鼓よりも音量も振動もありますか?
近隣の戸建てから苦情が入ってしまいました。
A. フラメンコの音は足音とアコースティックギターの音だと思いますので、和太鼓よりは防ぎやすい音です。まずは近隣クレームになっている音量を把握するとよいですよ。
下記を参考にフラメンコの音を数値化してみてください。
【【防音DIY】最短最速で防音の結果を出す方法!】
できる限りの対策を模索していきましょう!

Q. 外壁はALC(※6)パネルでしょうか。
外壁はコンクリート、Box in Boxの構造、遮音材は剛性の高い針葉樹合板を用いたら低音域の音でも完全に防げるでしょうか。
また防振ゴムは20年もしたら劣化すると思いますが、交換するときはやはり解体するしかないのでしょうか。
※6 ALC・・・Autoclaved Light Weight Concrete。セメントペーストに発泡剤を加えた「軽量気泡コンクリート」のこと。内部に気泡を含んでいるため、遮音性に優れている。 また、素材が軽くできているため、耐震性・耐久性も高い。
A. 外壁材はガルバの鋼板になります。ALCパネルと比較して遮音性が高い素材ではありません。
合板よりも石膏系の密度を変える方が耐費用効果はよいでしょう。
防振ゴムはメーカーから劣化について問題なしと確認していますが、もし交換が必要となった場合には一部解体が必要にはなってしまいます。

Q. 石膏製の防音材はコンクリートよりも低音域に弱い印象があります。
費用が多少かかっても50 Hzほどの低音域を防音したい場合は、何を使うのがよいのでしょうか。
A. 石膏系の防音材が低音域に弱いように感じるのは、単に重さが不足しているからだけではないでしょうか。
下記は実測値ではありませんが、壁に利用した場合に8掛けほどの性能は確保できるはずです。ドリーミィの部分を隅から隅まで読んでみてください!
【吉野 耐火遮音システム】
コンクリートは最低でも120 mmの厚みがあり、その分の質量があるから音を防げるのです。
リフォームでの施工でコンクリートを利用するのは弊害もあるので、おすすめはしません。
他の素材を利用して構造を工夫するなどの対策をしたほうがよいでしょう。

Q. 防音室の広さによって作り方は変わるのですか?
A. そうですね。一般の住宅地で創るスタジオの場合、100 m2を超すと排煙窓を設置しなければなりません。「排煙窓を設置する=防音性能が下がる」ので、50帖=81 m2(1帖=1.62 m2)の広さは、排煙窓設置のギリギリのラインなんですよね💦
そして100 m2というのも、できあがり時の床の広さなのか、仕上げをする前の躯体構造の時の広さなのか、建築確認の担当者の判断により違います💦

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【謝罪動画!これ以上の防音室は私達には創れません><】

【防音アドバイザー 並木勇一チャンネル】
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