爆音ギター音はどのくらい外に漏れる?思いっきり演奏に集中できる防音室-施工事例9.全館空調を活かした防音リフォーム-
皆さん、こんにちは。
防音アドバイザーBudscene並木です。
ただ今、以前弊社で施工したギターの防音スタジオに伺っております。
このスペースは、家を建てた当初からギターを弾く目的で設けられていたにもかかわらず、近隣の方から「音が大きい」という話がきてしまったとのこと。
そこで、まず一面にネットショップで売っている吸音・遮音パネルを貼ったのですが、やはり効果がなく、弊社にご相談いただいたという経緯があります。
今回は施主であるI様のご協力のもと、Budsceneの具体的なリフォーム施工事例として、ギター用防音室の場合、外でどのくらい聞こえるのかという音漏れ具合をお伝えいたします。
跳躍音も検証しますので、防音室やダンススタジオをご検討の際は、是非ご参考にしていただければと思います。
目次
防音室内の様子
室内はこのようになっております。
お気に入りのギターに囲まれて色々な曲を思う存分演奏できる、贅沢な空間です。
大きな掃き出し窓があり、ドアにもダイノックシートを貼って、クールでスタイリッシュな雰囲気に仕上がっています。
空調は元から全館空調だったので、それを活かして個別の空調は設けていません。
エアコンや換気扇の音がないため、より演奏に集中できるんですよ。
検証
それでは防音室内で実際に音をだしながら、家の外でどれぐらい聞こえるかを次の①~④ポイントで確認してみましょう。
室内での基準値
防音室内で演奏音を流し、その音量を防音室内外でガンマイクと騒音計により測定していきます。

騒音計の読み方ですが、縦軸は音量(音圧、単位[dB])を、横軸は音域(周波数、単位[Hz])を表します。
横軸の数値が低いほど低音域に、高いほど高音域になります。
左端の赤枠の部分はオールパス=全ての周波数域を演算している数字です。
防音室内での音量は大体100 dBほどに設定しますね。
実際の音はこちら(動画)になります。
測定ポイント①(部屋の外 防音室ドア前)
まずは、建物の中、防音室の外のドア前で測定してみましょう。
これがオールパスで測定した値です。
測定ポイント②(家の外 部屋の窓側)
こちらは窓側です。
窓は3重サッシで、確保している遮音性能はD-50になります。
さて、音量はどれぐらいでしょうか。
ちょうど50 dBほど減衰していますね。
ここではギターの低い音が若干聞こえます。
500 Hzより上の音もかすかに聞こえてはくるのですが、低い周波数の音がボンボンと聞こえています。
遮音性能の設定は、窓以外の壁面はD-65なのですが、窓面だけD-50と下げています。
こういうケースは珍しいのですが、家の間取りや隣地との関係性などを考えた時に、窓側はD-50の防音性能があれば近隣住居に対しても十分である、という判断をしました。
(全面D-65であると金額も高くなってしまうので、弊社ではむやみに防音性能を上げるのではなく、適切な防音性能を見極めて設定しております。)
測定ポイント③(家の外 部屋の壁・ギターフック側)
次に、建物の外に行ってみましょう。
ここはギターフック側の壁面の裏です。
遮音性能は、窓から音が回り込んではきますがD-65を確保しています。
測定ポイント④(家の外 部屋の壁・隣家側)
こちら側は、隣家側の壁裏になります。
こちらで漏れる音はこのぐらいです。
さて、環境音(生活上の雑音)はどのくらいでしょう。
防音室で軽減された演奏音よりも外の環境音が大きいと、そちらを騒音計で拾っている可能性もありますからね。
音楽を止めて環境音を確認してみます。
環境騒音の音量はこのぐらいでした。
各測定ポイントの実際の防音性能を表1.にまとめました。
表1. 各地点の防音性能
| 周波数 [Hz] |
測定ポイント① | 測定ポイント② | 測定ポイント③ | 測定ポイント④ |
| 125 | 33 | 41 | 49.7 | 48.7 |
| 250 | 34 | 49 | 61.7 | 61 |
| 500 | 41.7 | 57 | 64.3 | 62.3 |
| 1,000 | 48 | 59 | 64.3 | 61.3 |
| 2,000 | 50.3 | 63 | 72.6 | 69.6 |
跳躍音の聞こえ方
最後に、防音室の中で飛び跳ねると、どのくらいの音が聞こえてくるのかを確認してみましょう。
職人さんに頑張って跳んでいただきます!お願いします。
実際の音はこちらになります。
測定ポイント①での聞こえ方(動画)
測定ポイント④での聞こえ方(動画)
まとめ
ギター用防音室の音漏れ具合はいかがでしたでしょうか。
防振の床にしていても、家全体に響く振動音を完全にゼロにすることは困難です。
そのため、弊社の施行しているダンススタジオ物件は、基礎の底面からコンクリートを使っています。
しかしリフォームだと、なかなかその段階からの施工ができません。
今回は、そういったリフォームの場合にどこまで演奏音や振動音を軽減できるか、ということをテーマにお届けしました。
振動音の方は、ダンススタジオを検討している方にも参考になるのではないかと思います。
私たちBudsceneは求められた性能をしっかりと実現できる防音室を提供しています。
音について心配ごと・トラブル・疑問などありましたら、いつでもお気軽にご相談ください。
新築・リフォームどちらでも、ご満足いただけるように対応いたします。
防音ショールームの見学・体験もお待ちしております♪
最後までご覧いただきありがとうございました。
防音アドバイザーBudscene並木でした。
質問コーナー
Q. ギター用の防音室以外には、どのような防音室があるのですか?
A. 弊社では、次の3タイプの防音室グレードを設けています。()内は戸建てでの防音性能になります。
- タイプ1. ピアノ/ホームシアター(D-50)
- タイプ2. 管楽器/エレキギター(D-60~D-65)
- タイプ3. ドラム/和太鼓/打楽器防音室(D-75~D-80)
今回の防音室はタイプ2のギター用防音室になります。詳しくはこちらをご覧ください。
【Budscene防音室の費用・価格】
Q. 音楽と跳躍音では何か違うのですか?
A. 伝わり方と音域が違います。
音楽は空気→固体(壁・ドアなど)→空気→耳へと伝わり、比較的高音である一方、跳躍音は直接固体(壁・床・天井など)→空気→耳へと伝わる振動音であり、低音です。
高音と低音では、低音の方が波長が長く、防ぐのが難しいという特徴があります。
Q. ガンマイクと一般的なマイクとは何が違うのですか?
A. ガンマイクは、鋭い指向性をもった、特定の方向の離れた場所の音を狙って拾うことに特化したマイクです。
特徴的な細長い形状からガン(GUN)マイクと呼ばれ、よく映像制作の現場などで使われています。
関連動画
【深夜も思いっきり演奏が出来る防音室をご案内!機材のパフォーマンスを最大限に発揮できる理想のお部屋!】

















