防音室での音の逃げ道
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こんにちは!防音室の匠 Budscene並木です。
今日は音の逃げ道について書かせていただきました。
音の逃げ道を遮っていくのが防音室になります。よって性能測定の際には遮音性能と言います。
音は目に見えないものだけに手抜きが出来ないのですが、一部分だけ防音を強化したり一部分だけ防音を軽減してしまうと全体的に性能が落ちてしまうのです。
例えば、マンションの最上階で1室しか無いので床だけの防音工事で良いか?と考える方も多いかと思いますが、Budsceneの検証結果ではNGです。理由は、壁に伝わる音、そして天井に伝わる音が建物を伝って下階へと響いてしまうのです。
Budsceneでは昔の木製の風呂桶を例えにお客様に説明させていただく事が多いです。
一枚一枚の板を縦に並べ水が漏れないようにする風呂桶。
この一枚一枚の板の高さが各部分の遮音性能。
中に入る水を音。
として説明します。
ある一部分の板を全体の板の高さより低くすると、水を入れた際に一部分の低い板から水が漏れます。
その他の低い板と高い板との差は桶として機能しないのです。
防音室も同様で一部分だけ性能を下げてしまうと、そこから音が漏れ全体的な性能低下に繋がってきますので、目的に合せた遮音性能を決め、部屋全体がこの性能を保持できるよう部材作りから資材選定。そして施工まで行う必要があるのです。
これを・・・Budsceneでは風呂桶理論と言っています(笑)