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Budsceneの防音室はここが違う!究極の趣味部屋でオンリー・ワンの空間を実現!-施工事例3.ギター演奏のための防音室-

更新日:
防音アドバイザー 並木 勇一 株式会社Budscene代表取締役
防音室・ホームシアターの専門家として、防音室の設計デザインから音響空間のデザインまで手掛けています。 音に関するお悩みを解決するきっかけになればと考え、正しい情報を元に防音に関するノウハウや情報を発信しています。

皆さん、こんにちは。
防音アドバイザーBudscene並木です。

ただ今、以前弊社で施工したギター演奏のための防音スタジオにうかがっています。

ギター室_1

 

今回は施主であるCさんのご協力のもと、Budsceneの具体的な施工事例として、この防音スタジオのこだわりポイントや防音性能を紹介いたします。

弊社の防音施工の特徴もお伝えできればと思っているので、防音室をご検討の際は是非参考にしていただければ嬉しいです。

スタジオの特徴

この防音室はもともと2つあった部屋をつなげて1つのスタジオに改造したものなんです。

2つの部屋を隔てていた壁を開口して通路にし、片側を演奏スペース・もう片側を楽曲制作スペースとしました。
演奏スペースの方には音漏れを防ぐために前室を設けています。

ギター室_0

 

ギター室_2_

 

壁を壊して通路にするには構造上安全でないといけないので、Cさん宅を建築した会社に強度を確認しています。

演奏スペース

こちらが、ギターが飾られている演奏スペースです。

ギター室_3

 

スタジオ内には何十本ものギターが飾られていて、エレクトリックドラムも置いてあります。
壁にはギターフックを取り付けてあり、ギターは吊ることができる仕様になっています。

ギター室_4

 

それにしても、すごい数のギターですね!
ギターフックは最初からプラン内に入っているため、これまで他の防音室施工でも設置してきているのですが、これだけの量のギターフックを取り付けたのは初めてです!

ご要望があれば、このようにギターフックの量も対応可能ですので、皆さまも防音室をご検討の際は遠慮なく伝えてください♪

楽曲制作スペース

通路を通ってこちらは、楽曲制作スペースです。

ギター室_5

 

こちらのスペースはかなり音場(※1)に気を遣っています
左・右・正面・斜めに吊った4枚の吸音パネルとウクライナ製の「ベーストラップ(※2)」をコーナーに使って約6帖の空間の音響を整えています。

ギター室_6_

 

※1 音場・・・音の広がり具合や空間性
※2 ベーストラップ・・・オーディオや録音の環境を整える際に、低音を吸音する目的で使われるパネル

ベーストラップは、低音域125 Hzあたりの共振周波数がグッと落ち着き、費用に対して高い効果が得られました

天上から吊った斜めの吸音パネルは、施主様の「斜めに付けたい」というご要望にお応えして引っ掛けフックで吊っています。
表側だけでなく裏側にも効果を発揮するのでおすすめです。

内装

内装はツートンカラーになっています。

上側は薄いグレーベージュ・下側は少し濃いグレーのクロスとなっており、室内を上品で落ち着いた雰囲気にしています。

ギター室_7_

 

見切り材(異なる素材の境目を綺麗に仕上げる用途で使う材料)はオプションになってしまいますが、家具屋さんの方で作ったものを、弊社の職人が塗装をしてこの色に仕上げています。

給排気

給排気は前室の方から演奏スペースに空気を入れ、楽曲制作スペースから廊下へ出しています。

ギター室_8_

 

かなり風量が強い換気扇が必要だったのですが、長時間スタジオ内に籠っていても大丈夫な造りになっています。

防音性能の確認

今回のギター演奏のための防音スタジオは、建物の外に対してD-55~60近くまでの性能を確保しています。

実際に外ではどのくらいの音量になっているのか、聞いて確認してみましょう。

外での音量を確認

今、防音室内でCさんにギターを弾いてもらっています。
現在夕方の5~6時くらいなんですが、環境騒音に紛れて音はほぼ確認できない状態です。低音域の音がうっすら聞こえてくるかな?というところです。

ギター室_10

 

この音量であれば音が近隣の家に届くことはないので、安心して演奏することができます。

前室での音量を確認

次は前室の音量を聞いてみましょう。

前室部分に漏れている音は40~43 dBほどでした。

ギター室_11

防音スタジオ内での音量を確認

では、防音室内に入って行きましょう。

防音スタジオ内でのギター演奏の音量は

  • 125 Hz辺りの音域 → 85~88 dB
  • 500 Hz辺りの音域 → 81~84 dB

でした。

ギター室_12_

 

80~90 dBほどのギターの音が建物の外では環境騒音30~40 dBほどに紛れているので、防音性能D-55~60は十分確保できているといえるでしょう。

深夜などはシーンと静まり返って環境騒音が低くなり、演奏の音が昼間と同じ音量でも近隣に聞こえやすくなります。
そういう場合は、Cさんの方で騒音計を使いながらボリューム調整をして演奏しているようです。

まとめ

今回は施主であるCさんのご協力のもと、Budsceneの具体的な施工事例として、ギター演奏のための防音スタジオのこだわりポイントや防音性能を紹介いたしました。

Cさんの究極の趣味のお部屋、素敵でしたね!
2つの部屋を1つにしたツートンカラーの防音スタジオには、ギターと夢がいっぱい詰まっていました。

弊社の強みはデザインの自由度が高く、趣味を追求したオンリー・ワンの防音室創りができることです。弊社は板金加工の経験を活かしてオリジナルの部材を製作しているため、mm単位でのオーダーが可能です。壁紙や吸音パネルなどの選択肢も豊富なので、個々のお好みに対応することができます。
丁寧なヒアリングをもとにお客様のご要望に真摯に向き合い、できる限りお応えいたしますので、ご依頼の際は遠慮なくお伝えくださいね!

また、弊社では必ず防音室お引き渡し前に性能測定をして防音性能を数値化します。

そして、もしお客さまと約束していた性能より測定した性能が低かった場合は無料で再工事を行い、必ず性能を保証します。
防音工事完了後に性能を曖昧(あいまい)にしたまま費用だけは請求する、といった無責任なことは絶対にしないのでご安心ください。

私たちBudsceneは、これからも皆さまが少しでも快適に過ごせるような空間を提案していきたいと思います。
防音性能を満たすことはもちろん、お気に入りの空間としてカスタマイズしたい場合は是非弊社にお任せください。色々な用途で活用できる創造室を実現いたします。
防音ショールームの見学・体験もお待ちしております♪

最後までご覧いただきありがとうございました。
防音アドバイザーBudscene並木でした。

質問コーナー

Q. ウクライナ製のベーストラップの具体的な商品名を教えてください。
A.UA Acoustics」という商品です。なかなか情報がありませんよね。

Q. ギターの音は騒がしく聞こえますが、防音しにくいのですか?
A. ギターの音はそこまで防音しにくいというわけではありません。
防音しにくい音は固体を伝わる音・低音域の音、防音しやすい音は空気で伝わる音・高音域の音です。
エレキギターは確かに騒がしく感じる音色なんですが、125 Hzよりも高音域の音しかでていないので比較的防音しやすい楽器といえます。
必ずしも「防音しにくい音=騒がしい音」というわけではないのです。
防音しやすい音としにくい音に関して詳しくはこちらをご参照ください。
【管楽器・電子楽器を安心して演奏したい!防音室の性能はどれくらい必要?】
【うるさい音は大きな音?防音に欠かせない知識「音の3要素」をわかりやすく解説】
【【集合住宅】防音しやすい音と防音しにくい音の違いと対策方法】

Q. 前室とは何ですか?
A. 部屋の環境を一定に保つために、二重ドアにする目的で部屋の出入り口の前に設けた小部屋のことを「前室」といいます。
2つのドアが同時に開かないようにして、外部の影響が室内に及ぶのを防ぎます。
防音の前室の他には、例えば室内の温度を一定に保つための前室や埃を防ぐための前室などがあります。

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【木造住宅の2部屋を1部屋に防音リフォーム!沢山のギターに相応しい防音室♪】

【防音アドバイザー 並木勇一チャンネル】

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