自称プロが多すぎる!なんちゃって防音業者に騙されるな!
皆さん、こんにちは。
防音アドバイザーBudscene並木です。
皆さまは防音室を施工する業者に最も必要なものって何だと思いますか?
知識?技術?
もちろん、それも大切です。
しかし絶対に欠かせないもの、それは“責任感”なんです。
今回は、この責任感に焦点を当ててお話していきたいと思います。
目次
責任感のない業者が多すぎる!
防音の知識や建築の技術があるだけでは、お客様に防音室の完成をお約束できません。
経験に裏打ちされたノウハウ、そして「お客様へ満足できる防音室を絶対に届ける!」といった責任感がないと、防音室作りは迷走します。
しかし、世の中にはこの責任感に欠けている業者がたくさんいます。
責任感のない業者は、防音工事という名前を使えば通常の工事よりも金額が取れるので、知識も知見もないままにいい加減な提案を色々なお客様に繰り返します。
「儲かればいいな♪」くらいの感覚で営業しているのではないかと思います。
音量の数値じゃなくて、お金の数値だけ追いかけちゃっている感じ。
本来、防音工事は遮音性能の目標をセッティングして、その数値をクリアするための方法や材料を選び、施工を工夫していくものです。
それを「行き当たりばったり・運任せの施工」と同列に扱ってほしくない!というのが本音です。
建築業界にも防音のプロはほぼいない
一般の方は「建築業界に携わっていれば防音に関しても専門家なのだろう」というイメージをもっているかもしれません。
しかし、建築業界にも防音に精通しているプロはほぼいません。(もしかして私たちの発信している情報を受け取ってくださっている皆様の方が、防音に詳しい可能性すらあります。)
建築業界と一口にいっても、建築士・測量士・材料屋・左官屋など色々な職種の人が携わり、カバーする分野は広範囲です。
そのため建築業界では、各専門分野においてスキルを磨き、専門職として活躍している人たちが多数です。
建築業界では設計士のことを「先生」と呼ぶ風潮があるのですが、その「先生」さえも建築業界全体を網羅しているわけではないのです。
しかし一部の「先生」や営業マンは専門外であるにも関わらず、お客様に対して防音にも知見があるかのようにふるまうことがあります。
そして、きちんと調べもせずに甘い見通しのもと防音の領域に手をだします。
その結果、適当に作られた防音室が流通し、購入を後悔して泣くお客様方が増えていきます。
毎年、ものすごい数の防音工事が全国で行われています。
建材メーカーの防音ドア年間売り上げ数なんて、ものすごい数ですよ。
けれど、その中でお客様が本当に満足できた防音工事数は一体どのくらいあるのでしょう。
きちんと統計を取ったわけではありませんが、弊社への相談数などからも「なんちゃって防音室」や「なんちゃって防音工事」が相当出回っているとみています。
実例
悪徳業者・インチキ商品に騙されてしまった実例をご紹介します。
先日、組み立て式の防音ブースを買った方から「近隣から苦情が来てしまった」というご相談がありました。
クラリネットを演奏したくて楽器メーカーの防音ブースを購入したのに階下から苦情がきてしまった、メーカーに問い合わせても全く対応してくれない、とのことでした。
防音ブースの床に何重にもタイルカーペットを敷き詰めましょうとアドバイスをし、無事に解決したというご連絡もいただいたのですが・・・。
これ、ひどくないですか?
購入する時は「クラリネットを吹いて大丈夫」と言われて買っているわけですよ。
でもお金を支払っているのに、結果的には購入者側で配慮しなければいけない、自分で手を加えなければならない状態になってしまって。
問い合わせをしたら対処方法がないといわれたそうですが、メーカー側が無責任すぎませんか?
結果的にはなんとか解決しましたが、そうでなかったら楽器を吹く音を小さくするしかありません。
それでは満足な練習ができなくなり、防音ブースを買った意味がなくなってしまうわけで。
このように、いい加減な営業マンは売りたい一心で都合のよい営業トークを仕掛けてきますが、いざ問題が発生しても責任をとってくれません。
消費者側で、引っ掛からないように気をつけることが大切です。
このご相談のLINEやり取りの様子は、こちらに載っています。
是非ご覧ください。
【【事例42】-楽器メーカーのユニット防音室を買ったのに、下の階から苦情が!-】
悪徳業者を見分けるチェックポイント
カモにされないように、悪徳業者を見極める方法をご紹介します。
防音室をご検討の際は、是非次の点をチェックしてみてください。
- 建設業の許認可を持っているか
- 質問「どんな音をどこに対してどれだけ防ぐ工事なのか」に答えられるか
- 必要な遮音性能を数値として提案しているか
- 建材メーカーのカタログ頼りではないか
- 性能保証をしているか
全項目OKなら、その業者は信用できるはずです。
ここまでチェックしてくるお客さまなら、怪しい業者であれば逆にあちらから警戒・敬遠してくるかもしれません(笑)
他社さんとの関わりin建築業界
建築業界では、他社さんとの関わりも必然的に生じます。
防音室施工のプロジェクトでご一緒することもありますが、そうでない場合もあります。
どんなことがあるのか、一部ご紹介しますね。
他社から職人さんのスカウト
弊社の防音室に関わっている職人さん。
リフォーム会社や工務店から防音工事を依頼されることが結構あるようです。
材料屋さんが「Budsceneと防音工事をやっています」というように紹介しているみたいなんですよ。
そういうことがあると誇らしいですよね!
職人さん達は、アプローチを受けると必ず私に連絡してくるんです。
どこまで責任をとれるか・保証をできるかわからないから、Budsceneごとプロジェクトに組み込んでしまえ!ということなのでしょう。
けれど、そこでリフォーム会社や工務店から「なんとかコストを落とせませんか」と打診されることもあります💦
そういう業者は、知識・技術・ノウハウなどを軽んじていて信用できないな、と感じて残念です💧
建築会社からの相談・監修依頼
建築会社からもたまに連絡があります。
「クライアントさんからの防音の依頼に対して責任を果たしたいから、色々教えてもらえないか」という相談です。
これは、正直嬉しい♪(笑)
防音の専門業者として建築業界の方達から認識・評価されているということですもんね。
相談してくる建築会社もクライアントさんの要望に応えようとしているわけで、責任感も強いですよね。
そういう方たちには、私たちも協力を惜しみません!
まとめ
建築業界には「自称プロのなんちゃって業者」が多すぎます。
うっかり信頼して防音室施工を依頼すると、何十万円・何百万円という費用や多大な時間と労力を失ってしまいます。
今まで何件も被害に遭った方達をみてきました。
私たちのアドバイスで無事に解決に導くことができれば嬉しいですが、ご相談を受けた際にはとても歯がゆい思いをします。
防音のパートナーを選ぶ時には
- 責任感がない業者が多すぎる
- 建築業界にも防音のプロはほぼいない
という2点を念頭に置いて、チェックポイントを参考にしつつ信頼できる防音業者を見極めてください。
私たちBudsceneは求められた性能をしっかりと実現できる防音室を提供しています。
音にお悩みの方がいらっしゃいましたらご相談・ご依頼などいつでも承りますので、どうぞお気軽にご連絡ください。
最後までご覧いただきありがとうございました。
防音アドバイザーBudscene並木でした。
質問コーナー
Q. メーカーのカタログ頼みでは何故いけないのですか?
A. 営業マンや担当スタッフが「”カタログ記載の遮音性能が透過損失値である”ことを認識していない」「勉強不足である」とみなせるからです。
透過損失値とは、音漏れを全く考えていない理論値のことです。実際の防音室にはエアコンや換気扇、ドア、窓のような隙間があり、そこから音漏れが生じますが、透過損失値にはそれが反映されません。
そのため、どうしても実際の遮音性能よりも透過損失値の方がよい数値がでます。
カタログの透過損失値を鵜呑みにして購入し、予想よりも防音室の性能が低くて目的を達せなかった、というケースが後を絶ちません。
Q. 建築士と設計士はどう違うのですか?
A. どちらも設計に携わりますが、建築士は国家資格を取得しています。
一方、設計士は資格を必要とせず、会社内で設計をしていれば名乗ることができます。
資格がないとできない業務もあるので、設計士は建築士よりも仕事が限定されます。
Q. お手洗いを防音するために防音テープの様なものを扉に貼るのは効果あるでしょうか。
来客中、家族が用を足す際の排泄音が外にまで響いてしまい、大変バツの悪い状況です。
よく来客があるため、乙姫を設置してみましたがあまりかき消せておりません。
A. トイレのドアに通気のための隙間がある場合は、防音テープでトイレ内の気密を上げてしまうと、換気扇の故障に繋(つな)がる恐れがあります。
- トイレへの目線が切れるように壁を設置して物理的に音の方向を変化させる
- トイレ前にスピーカーなどを置き、自然音を流して排泄音を紛らわせる
といったことが対策になるでしょう。
トイレの防音に関して詳しくは、こちらをご参照ください。
【トイレからの音漏れを防ぎたい!トイレの防音対策】
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