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【防音窓】ソプラノ声楽の練習での防音について

よくある防音お悩み 戸建て 木造住宅 防音室の費用 防音対策

木造住宅でソプラノ声楽の練習をしています。
外に漏れる音を防ぐにはどうしたらよいでしょうか?

防音のお悩み・質問コーナー。
今回のゲストは、部屋でソプラノ声楽の練習をしているIさんです。
では、お悩み・質問をどうぞ!

こんにちは。

部屋でソプラノ声楽の練習をしております。
ソプラノ歌手
外に漏れる音を防ぐにはどうしたらよいでしょうか。
よろしくお願いいたします。

こんにちは。

高音域の声は比較的防ぎやすい音に分類されるので、適切な対策をとればトラブルを防げますよ^^
まずはどういった建物にお住まいなのかを教えてください。

木造2階建ての角部屋、洋室、4畳半ぐらい、小さな庭とその向こうの道路(幅4.5 mくらいの私道)を挟んで、お向かいの家に面しています。隣の建物とは2~3 m離れています。

ありがとうございます。

では次に、音がどこから漏れやすいのか、今現在どれくらいの音量が漏れているのかを調べましょう。
測定方法はこちらをご参照ください。
【プロが教えます!必要な防音性能を確実に調べる方法とは】
【スマホの騒音計アプリで防音対策!】

防音を考える際に最も重要なのはゴールセッティング!ゴールに向かって手段や方法、材料の選定を行うのが成功への近道です!

わかりました。調べてみます!

音漏れは窓からが大きい気がします。
防音カーテンは設置したのですが、あまり効果がないようです。
古い木造の建物ですのであまり大規模な工事はできないかもしれません。

窓からの音漏れであれば、内窓(インナーサッシ)の設置窓を塞ぐことで遮音効果はUPします。
しかし、壁以上の遮音効果にはなりません。
 
ソプラノ声楽となると全力で歌う際の音圧は90 dB~100 dBになるのではないでしょうか。
窓を強化して30 dBの遮音性能ほどに高めても、60〜70 dBは建物外部で聞こえていることになります。
これでは近隣住居にも十分聞こえてしまうと推測できます。
 
現時点での窓の遮音性能はどのくらいでしょう?

計測したいのですが、2階建ての2階の窓枠から漏れている音量を外から測るとしたら、長い棒などにスマホを付けて望遠鏡でみる…などするのでしょうか?
何か定番の方法などありますか?

ベランダなどで測定は難しいですかね?
1階も2階も窓の条件は同じだと思いますので、遮音性能の測定は1階で実施してみるのもありだと思いますよ。

ベランダは人が入れなくなっていまして^^;
1階の窓も同じ仕様なので試してみようと思います

~数日後~

測定してみました。
・ソプラノの歌声:85 dBほど
・窓の遮音性能:35 dBほど(2,000 Hzのピンクノイズ85 dBを窓を閉めて測定したところ50 dBほどの音量になったので)
・環境騒音:25~35 dBほど
・練習の時間帯:18:00~20:00

でした。

そして家族に協力してもらい、私が2階で歌って、向かいの家との真ん中の地点・窓から水平距離で7 mくらいの場所で測ってみたところ、音量は30 dB前後とのことでした。
環境騒音とあまり変わらない音量ですが、声ということは判別はできるそうです。
音量はそこまで大きくないようですが、声とわかる状態が気になります。
内窓を設置する効果はありそうでしょうか。

窓からの音漏れが気になるのであれば内窓は効果的です。
とはいっても、建物外部では日常会話を少し下回るくらいの声量が聞こえることになるでしょう。

もし窓の開閉が不要なら、塞いでしまえばコストも安く防音性が高められます。

窓が一つしかなく開閉必須なので、内窓設置の方向で考えてみます。
 
そういう小規模な工事はこちらではやっていただけるのですか?
ちなみに窓専門店で、30万円位の見積もりでした。

申し訳ありません、弊社は部分的な工事は請け負っていないのです。
でも、アドバイスは引き続きさせていただきますのでご安心くださいね!

窓は掃き出し窓でしょうか?腰窓でしょうか?
30万円という見積もりは掃き出し窓なら妥当ですが、腰窓なら高いと感じました。

腰窓_掃き出し窓_

選択するガラスも重要ですのでこちらを参考にしてください。
【ガラスでの防音は難しい!ガラス窓の防音方法を徹底解説】

参考にさせていただきます。
 
窓は床から45 cmくらいの高さにある180×180 cmの窓です。
内窓を設置するなら現在の窓枠の幅に乗らないので、幅を足す工事が必要とのことでした。
 
予算オーバーではありますが、近所に迷惑をかけたくないので仕方がないかなとも思います。

窓の底辺が床よりも高いですが、大きさ的にどうやら掃き出し窓のようですね。

予算を抑えるなら窓を塞ぐのが一番ですが、塞いだとしても壁以上の遮音性能にはならないため、建物外部では少し抑えた話し声程度の音量が発生する環境になるでしょう。

うちの窓は掃き出し窓タイプなのですね。
今の状態では外の道路でも声が聞こえるようです。
できるだけ近所の家には聴こえないようにしたいと思っています。
 
家に建築士のテキストがあって、音の項目をみてみました。
3 mmと6 mmのガラスは2,000 Hz付近で音量が逆転すると書いてありました。
分厚いほどいいのかと思い、12 mmのガラスで見積もっていただいていたところです。

12 mm厚のガラスだと大信工業のPLASTですかね?!
リクシルやYKKの内窓では12 mmガラスを利用できないはずなので。

内窓はガラス同士の厚さの組み合わせが重要です。
ガラス1枚の厚さのみに頼って35 dB以上の減衰値を得ようとすると、費用が勿体ないと思いますよ。
現在利用しているガラスがどんなガラスか、という視点から内窓のガラスを決めることをおすすめします。
窓がない壁があれば、純粋な壁のみの遮音性能を測れるのですが・・・。
おそらく壁自体の遮音性能は、35 dB減衰するかどうか程度のはずです。

まさしく大信工業さんのプラストというサッシです!
現在の窓ガラスは、古いミサワホームの合わせガラスのようです。

プラストはとっても良い内窓ですよ!
ガラスはセントラル硝子、アサヒ硝子などの硝子メーカーが準備し、プラストの枠への組み込みなどをサッシ屋さんが行うかたちになります。
既存のサッシは3+3もしくは3+5のペアガラスだと思いますので、効果的なガラスを選択してくださいね!
内窓を追加すれば、建物の外壁同等の遮音性能が確保されるはずです。

お忙しいところありがとうございました。
お陰さまで方針が決まりました。

これからも音に悩んだら遠慮なくご相談ください。

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