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【防音室】-DTMができる防音環境を作りたい-

よくある防音お悩み 防音対策

この事例のポイント

  • マンション最上階・角部屋の4畳半ワンルームでDTM(楽曲制作)をするラッパーが、大音量で隣室から苦情を受けた、という相談。限られたワンルームでどこまで対策できるかが焦点。
  • 実はこの部屋、「防音しにくい条件」が三拍子そろっている。大音量・音源と隣室壁の距離が近い(約2m)・低音が多い、の3つ。特にウーファーの低音は波長が長く障害物を避けて回り込むため、高音より格段に防ぎにくい。
  • 数字で見ると"DIYの限界"がはっきりする。制作時の音量は推定100dB(電車並み)。RC造の壁で45〜50dB減衰しても隣室には50〜55dB(エアコン室外機程度)届く計算で、住宅の騒音目安(環境基本法で45〜55dB)を超えかねない。目安として「80dBを超える音はDIYでは難しく、防音メーカーへの依頼が必須」とされる。
  • 打ち手はプロ工事と応急対応の二段構え。本格対策は「徹底した防振+性能に応じた質量」で、性能保証のある業者を選ぶことが重要。それまでの応急策として、サブウーファーの防振(オーディオボードや防振ゴム)や時間帯に合わせた音量調整が示される。
では、100dBの重低音を、4畳半のワンルームから隣室に漏らさないためにどこまでやる必要があるのか。DIYで粘れる線と、プロに任せるべき線の境目はどこか。ここからは、実際に届いたご相談と防音アドバイザーの回答の全文をそのまま掲載しています。

ラッパーとして活動しています。
楽曲制作の際に大きな音が出てしまうのですが、お隣から苦情がきてしまいました。

防音のお悩み・質問コーナー。
今回のゲストは、ラッパーとして活動しているMさんです。
では、お悩み・質問をどうぞ!

初めまして。
Mという名で活動しているラッパーです。
rapper

4階建てマンションの最上階・角部屋に住んでいるのですが、曲作りの際の音で、お隣さんから苦情がでてしまいました。

対策しなければ!とYouTubeで「部屋 防音 計画」のキーワードで検索したところ、【【防音基礎】これを知らずに防音室を計画すると100%失敗します!プロが教える防音業界の闇】の動画にたどり着きました。

是非ご相談させていただきたく、よろしくお願いします。

こちらこそ、よろしくお願いします。

ラッパーさんとして活動中なのですね。
是非、制作された楽曲をお聞きしたいものです♪

さて、お隣から苦情がきてしまったとのこと。
現在の曲作りの環境について教えてください。

部屋は4畳半くらいのワンルームです。
測定したところ、床は290 cm×290 cm、お隣さん側の壁は高さ230 cm×横幅290 cmでした。
DTMをするので、デスクにウーファー付きのスピーカーを設置しており、かなり大きな音を出します。

※DTM・・・Desk Top Musicの略。パソコンを利用して楽曲を制作すること。
※ウーファー・・・低音の再生を担うスピーカー。

まずは、音量をどれだけ小さくすればよいのか確認するために、「かなり大きな音」というのを具体的な数値として把握することをおすすめします。

算出方法はこちらをご参照ください。
【プロが教えます!必要な防音性能を確実に調べる方法とは】
【スマホの騒音計アプリで防音対策!】
【防音室や防音の、音漏れ確認や防音DIYの目安の簡易測定に利用できる【ピンクノイズ】】

数値をしっかりとは計測していなかったので、やってみます。
今の体感としては、デスク前のチェアに座った状態で、すぐ近くで電車が走っているくらいの音量かと思っています。

作業デスクはお隣さんの部屋とは反対側に設置しています。

電車の音と同じくらいとしたら、発生している音量は100 dB程度と予想されますね。

そして、床の面積や作業デスクの位置関係から、音源からお隣の壁までの距離は2 mほどでしょうか。
音は距離減衰するので音源から離れるほど弱く聞こえるのですが、空気中で2 mだと音の減衰は数dBほどしか見込めません。そのため遮音性能は壁に頼るのみとなるでしょう。
壁の遮音性能は、鉄筋コンクリート造であればおそらく45~50 dBくらいであるはずです。

100 dB程度を45~50 dB弱くすると相手に聞こえる音は50~55 dBほどとなりますが、これはエアコンの室外機程度の音量に相当します。
ちなみに、環境基本法では住宅の騒音の目安とされている音量は45~55 dB以上(時間帯により異なる)と規定されています。

また、ウーファーで再現される低音も、高音に比べると防音しにくいんです。

というのも低音は波長が長いので、
振動の回数が少なく、物質中を伝わる最中に物質をあまり揺らさずにエネルギーが減少しにくい
障害物を回避しやすい

という特徴があるからです。

下図のように同じ厚さの壁の中を進む場合、波長の短い高音は何度も壁を揺らしますが、波長の長い低音は壁を揺らす回数が少なくすみます。そのため低音はものを動かすためのエネルギーが失われにくく、弱くなりにくいのです。

壁の厚さと波長の違い

また、同じ大きさの障害物がある場合も、高音のように波長が短いと回避や回折(回り込むこと)ができず反射されるので遮音しやすくなります。
しかし低音のように波長が長いと、回避・回折してそのまま進めるため遮音しにくくなるのです。

回避・回折と反射

そうだったのですか!
私の出している音は「大音量・距離が近い・低音」という防音しにくい条件がそろっていたのですね💦

お隣さんには迷惑をかけてしまいました・・・。

防音したい数値を測定し、自身の出す音が80 dBを超えていたら、我々のような防音メーカーに依頼をしないと対策は難しいでしょう。
(その際は性能保証がきちんとあるところを選んでくださいね!)

理由としては、既に45~50 dBほどの遮音性能がある環境の中で、さらに性能を向上させるには
徹底した防振
性能に応じた質量

を元に工事を行わないと効果を得られないからです。

もし簡易的に自身で実施したい場合には、
サブウーファーの防振(オーディオボードの設置や防振ゴムの設置)
時間帯に合わせて音量を下げる

などの対応になってくると考えます。

多分80 dBは超えているはずなので、プロの専門業者に依頼することになると思います。
これ以上お隣に迷惑をかけられませんしね。
アドバイスありがとうございました!

これからも音に悩んだら、お気軽にご連絡ください!

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