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DIYで防音室を作る方法

今回はBudsceneチャンネルの人気シリーズ、約7万円で防音ブースを作る方法を解説します。

https://youtube.com/playlist?list=PLJGMAz75cTIZY8VkVPv5vmVLBIsvTK43P

設置場所の検討

ご自身の環境に防音ブースを作ることができるのかどうか、確認してください。

【重さについて】
今回作る防音ブースは非常に重くなります。事前に重さに耐えられるか確認してから取り組んでください。
※木造住宅の2階は設置が困難な場合があります。

【高さについて】
今回ご紹介する防音ブースの高さは210cmです。天井までの高さが30cmあると、作業するスペースが確保できます。取り付けるドアの大きさを考慮しつつ、スペースに応じて高さを変更してください。

必要な資材・工具

今回作る防音ブースの資材や工具は全てホームセンターで揃えることができます。
工具がない場合はレンタルすることで費用が抑えられます。
また、資材の運搬用に軽トラックの貸出のサービスを行っているホームセンターもあります。必要な資材が非常に多くなるので、運搬方法の検討も購入前に行ってください。

資材

石膏ボード (*1) 12.5㎜厚み  910×1820 33枚
垂木 (*2) 45×45 3m 24本
グラスウールボード
グラスウール 10k 55㎜ 2梱包
一般木製ドア 1台
遮音シート 1本
防振ゴム 10cm×10cmを10枚つくれる長さ 1本
コーキング 1本
戸当たりテープ
ビス コーススレッド(半ネジ) 65mm以上 木材同士用
ビス コーススレッド(半ネジ) 32mm以上 石膏ボード1枚目用
ビス コーススレッド(半ネジ) 45mm以上 石膏ボード2枚目用
ビス スリム(半ネジ) 50mm
ビス 120mm ドア下の垂木用(3本)

(*1)石膏ボードのカットは断られる場合があります。カッターで加工できる石膏ボードを選ぶと良いでしょう。
(*2)木材の加工は購入時にホームセンターでカットしてもらうと作業が楽になります。

工具など

・インパクトドライバー (*3)
・カッター
・定規
・メジャー
・木材をカットするのこぎりなど
・脚立
・タッカー
・電動ドライバー(*4)

ホームセンターで工具をレンタルするサービスを行っている場合もあるので、購入前に確認してみてください。

(*3)電動ドライバーではビス止めのためのパワーが足りない場合があるため、インパクトドライバーの使用をお勧めします。
(*4)下穴を空けるために電動ドライバーを使う場合は用意して下さい。ペン型のものは性能が不十分のため、購入しないようにしてください。

資材のカット

木材をカットする工具がない場合は、ホームセンターでカットしてもらうことをオススメします。
木材の寸法は以下の通りになります。

770mm 13本 床・天井の骨組み
1820mm 4本 床・天井の骨組み
1990mm 15本 支柱
ドアの内枠(下)の長さ 1本 ドア下の隙間を塞ぐ

防振ゴム、グラスウール、石膏ボードは使用するときにカットします。

骨組みの組み立て

重たい資材を支える重要な骨組みです。しっかりと骨組みを作ることで、安定感のある防音ブースに仕上がります。

骨組みの組み立ての工程は
・床の骨組み
・天井の骨組み
・防振ゴムの設置
・グラスウールをはめる
・支柱の取り付け
・天井の骨組みを固定
以上の作業を行います。

◇床の骨組み

まず床の骨組みを作ります。

【必要な資材】
・1820mm ×2本
・770mm ×5本
・細ビス
・コーススレッド(半ネジ)

【必要な工具】
・インパクトドライバー
・定規

床の骨組みは455mmピッチで止めます。
一番端の木材は細ビスで止め、他はコーススレッド(半ネジ 65mm以上)を使います。

床の骨組みが完成しました。

◇天井の骨組み

次に天井の骨組みを作ります。

【必要な資材】
・1820mm ×2本
・770mm ×7本

【必要な工具】
・インパクトドライバー
・定規

天井は303mmピッチです。
天井は床よりも強度が必要になるため、垂木の数が多くなります。

床と同様、端は細ビスで止め、他の木材はコーススレッド(半ネジ 65mm以上)で止めます。

これで床と天井の枠組みの完成です。

◇防振ゴムの設置

防振ゴムをカットし、床と床の枠組みの間に防振ゴムを挟みます。
防振ゴムと同等の効果が期待できるタイルカーペットやクッションフロアで代用することも可能です。

【必要な資材】
・防振ゴム(ロングタイプ) 1本
(→10cm×10cmにカットし、10枚用意する)

【必要な工具】
・カッター

【防振ゴムの代替品】
・タイルカーペット
・クッションフロア

【必要に応じて】
・マスキングテープ 等

防振ゴムは音(特に低い音)や振動を軽減するために大切な役割を果たします。また、傷を防ぐための役割もあります。
今回使用した防振ゴムはカットして使うタイプです。約10cmの大きさにカットして設置します。

👉Point
ゴムが床に付くのが心配な場合は、ゴムの下にマスキングテープなどを貼るなどの対策を行ってください。

※注意
防音ブースは組み上がってから場所を移動することは難しくなります。この時点で設置する場所を決め、設置場所で組み立て作業を行います。

これで防振ゴムの設置が完了しました。

◇グラスウールをはめる

床の垂木の間にグラスウールを詰めます。

【必要な資材】
・グラスウール

【必要な工具】
・カッター
・定規

枠組みの大きさに合わせてグラスウールをカッターでカットします。
仕上げ側を下にしてはめることで、ガラス繊維が散布することを防ぐことができます。

👉Point
グラスウールは音を吸収する素材で、床下で発生する太鼓現象を防いでくれます。

これで床の準備が完了しました。

◇間柱の取り付け

【必要な資材】
・1990mm ×15本
・細ネジ(半ネジ)

【必要な工具】
・インパクトドライバー
・穴あけ用のドリルドライバー/アタッチメント 等

支柱に下穴を空けて、両脇から2本ずつ計4本スリムの半ネジで固定します。
間隔は455mmピッチです。

👉Point
445mmピッチで柱を立てると、この後に貼る石膏ボードを貼るのにちょうど良い間隔になります。

次にコーナーの柱を追加します。
今回は内側と外側から石膏ボードを貼るため、コーナーには元の柱に2本の柱を追加します。
ビス(65mm以上)は横から打ち込んで柱を固定します。

◇天井の枠組みの取り付け

間柱を全て打ち終わったら、最初に作った天井の枠組みを乗せて固定します。

【必要な資材】
・ビス

【必要な道具】
・脚立
・インパクトドライバー

枠組みの上からビスを打ち、枠組みと柱を固定します。
枠組みが落下しないよう、十分注意して作業を行ってください。

天井の枠組みが固定できたら、防音ブースの骨組みの完成です。

ここまでの所要時間

この動画では木材の加工の時間も含まれていますが、大工さんで3時間かかりました。

次は完成した骨組みに石膏ボードを貼っていきます。

外側の石膏ボード貼り

遮音性能を高めるため、継ぎ目が互い違いになるように2枚重ねて壁を作ります。

石膏ボードの貼り付け順は
・長辺(1枚目)
・継ぎ目のパテ埋め
・長辺(2枚目)
・短辺
・天井
・床
になります。

【必要な資材】
・石膏ボード
・ビス
・シリコンコーキング

【必要な道具】
・メジャー
・鉛筆など
・インパクトドライバー
・カッター
・定規
・脚立

◇1枚目の貼り付け

まず1枚目の石膏ボードを貼ります。
骨組みの長辺にカットしていない石膏ボードを4枚貼り、骨組みを真っ直ぐに立たせます。
石膏ボードの真ん中に柱がくるので、真ん中に印をつけておきます。

印をつけたら石膏ボードの面取りをします。
カッターで切り口の面の角を削ります。

面取りが終わったら、骨組みに貼り付けていきます。
まず、骨組みの下の角に石膏ボードを合わせてズレがないようにビスを打ちます。

このとき石膏ボードの上の方にズレが生じますが、柱と石膏ボードのズレを修正しながら貼り付けていきます。

👉Point
石膏ボードの上と下は、柱とのズレがないように注意して石膏ボードを貼り付けます。

ズレを修正して柱に固定できました。
次は他の柱の部分にビスを打ち、固定していきます。

2枚目の石膏ボードは1枚目の石膏ボードとの隙間がないように貼り付けます。

👉Point
継ぎ目に隙間ができると性能低下に繋がります。
(ドア側の石膏ボードがはみ出たり足りなかったりする場合がありますが、こちらは性能に大きな影響はありません。)

下部分の石膏ボードを4枚貼り終えたら、上部分の石膏ボードを貼り付けます。
カッターで石膏ボードをカットし、貼り付けます。

骨組みの長辺部分の石膏ボード(1枚目)を全て貼り終えたら、継ぎ目部分をコーキングで埋めていきます。

◇継ぎ目をパテ埋めする

【必要な資材】
・パテ埋めができるもの

今回はアクリル系の充填剤を使用しました。
シリコンのコーキング剤でも問題ありません。
この後に2枚目の石膏ボードを貼り付けるので、はみ出しは気にせず埋めていきます。

👉Point
目地を埋めることで、高周波数の音漏れを軽減することができます。

◇2枚目の貼り付け

目地をパテ埋めしたら、2枚目の石膏ボードを貼り付けます。
1枚目の石膏ボードの継ぎ目と互い違いになるように貼り付けます。

◇短辺の貼り付け

長辺部分の石膏ボードを2枚重ねで貼ったら、短辺部分(間に支柱がある側)に石膏ボードを貼り付けます。
間に支柱がないほうはドアになります。

👉Point
ここでも骨組みと石膏ボードのズレをなくすように調節して石膏ボードを貼ります。

ここまでできると骨組みが安定するので、あとは石膏ボードを貼るだけの作業になります。
いままでと同じ要領で、継ぎ目が互い違いになるように短辺の石膏ボードの2枚目を貼ります。

◇天井の貼り付け

次に天井の石膏ボードを2枚貼り付けます。
防音ブースの上からビスを打つので、設置場所の天井との間に30cmの空間が必要になります。

👉Point
端から455mmピッチで柱が立っているので、柱の部分に目印をつけてビスを打ちます。

これで外側部分の石膏ボードの貼り付けが完了しました。

次は中の工事を進めます。

内側の工事

ブースの中の作業工程は
・床貼り
・断熱材貼り
・石膏ボード貼り
になります。

◇床貼り

【必要な資材】
・石膏ボード 4枚
・ビス

【必要な道具】
・インパクトドライバー
・カッター
・メジャー
・定規

床は4枚重ねます。
石膏ボードのサイズはカッターで切り、調節してください。

※注意
ブースの中を移動するとき、骨組みの状態では歩かないようにしてください。
石膏ボードを1枚入れて、石膏ボードの上を歩くようにしてください。

1枚入れる度にビスで固定していきます。

◇断熱材

【必要な資材】
・断熱材

【必要な道具】
・タッカー
・カッター

壁と天井の支柱の間に断熱材を充填していきます。
断熱材はタッカーで支柱に止めます。

断熱材を充填したら、石膏ボードを貼り付けます。

◇石膏ボード貼り付け

内側の石膏ボードは天井から貼り付けていきます。

【必要な資材】
・石膏ボード
・ビス

【必要な道具】
・インパクトドライバー
・カッター
・定規
・メジャー

天井は2枚貼り付けます。

👉Point
動画では2枚目の石膏ボードをエアータッカーで止めています。
ビスを使って止めるときは、天井の下地(木材)に向かってしっかりと打ち込んでください。

※注意
天井の貼り付けは2人以上で作業を行ってください。

天井に2枚貼ったら、壁の石膏ボードを貼ります。
外側と同じ要領で石膏ボードを貼り付けます。

👉Point
天井の後に壁の石膏ボードを貼ることで、天井のビスが緩んできても壁の2枚の石膏ボードが支えてくれるので、落ちる心配がなくなります。

内側の石膏ボードを1枚貼り終えたら、継ぎ目を埋めます。
外側と同様、継ぎ目が互い違いになるように2枚目の石膏ボードを貼ります。

※注意
ドア側の2枚目の石膏ボードはドア設置後に貼り付けます。

これで、内側の工事が終了しました。

ここまでの所要時間

朝の10時から17時頃まで作業して、内側の石膏ボードを貼り終えました。

ドアの取り付け

防音ブースにドアを取り付けていきます。

◇ドアの枠を固定する

まず、ドアの枠をブースの中にはめます。
ドアの枠と壁の部分に出来た隙間は、ドアの設置が完了した後にコーキング剤などで隙間を埋めてあげれば、DIYの防音ブースとしては問題ない性能になります。

垂木から35mmドアの枠がはみ出る位置に調節し、ビスを打ち込みます。
穴止め位置に薄ベニヤを挟んで、隙間の調節をします。

👉Point
ビスを押し込みすぎるとドアの枠が歪んでしまうので、押し込みすぎないように真っ直ぐ打ち込みます。ドア枠の上下の寸法が同じになるように気をつけて取り付けてください。

赤で囲っている部分がスペーサーとして薄ベニヤを入れている部分です。

ドアの当たりが付属している場合は、ノコギリで長さを調節して取り付けてください。

当たりをカットしたらドアの内側に当たりを取り付けます。
ピッタリの長さでカットできたら、手で叩き込んではめていきます。

👉Point
ドアの当たりは縦の長さを優先に取り付ける「縦勝ち」という方法で取り付けます。

ドアの当たりを取り付けたら、ドアと壁の隙間をコーキングで埋めます。
内側と外側のすき間をコーキングで埋めます。
ドア枠の上も忘れずに隙間を埋めてください。

👉Point
コーキングの口を斜めに切ることで、コーキング剤が出る量が多くなります。
石膏ボードの継ぎ目よりも埋める幅があるので、斜めに切って口を大きくすることをおすすめします。

👉Point
コーキングを均すようにふき取ると、しっかりと隙間を塞ぐことができます。

◇石膏ボードを貼って仕上げる

表部分に石膏ボードを2枚重ねて使って仕上げます。
内側(ドア側)の1枚だけの部分にも石膏ボードも追加して、2枚重ねになるように仕上げます。

全ての面の石膏ボードが2重になったらドアを取り付けます。

◇ドアの取り付け

ドアを吊り下げます。
使用するドアによって取り付け方が異なります。

ドアの吊り下げが完了したら、ドアノブを取り付けます。
上手く閉まらない場合は蝶番のネジでドアの位置を微調節します。

◇垂木でドア下の隙間を塞ぐ

骨組みにも使用した垂木をドア下に設置し、ビスで打ち込みます。
使用するビスは120mmのビスです。
両端と真ん中の3箇所をビスで固定します。

◇すき間テープで気密性を高める

ドア枠のゴムパッキンだけでは気密性が不十分なので、すき間テープで気密性を高めます。
元々のゴムパッキンをカッターで切り取り、ドア枠と先ほど固定したドア下の垂木に戸当たりテープを貼ります。

◇ドアの遮音性能を上げる

ドアの遮音性能を上げるために遮音シートを貼ります。
ドアの外側にパネル用の両面シールで遮音シートを3枚貼ります。
ドアノブの部分は遮音シートに切り込みを入れて、ドアノブを外に出します。
遮音シートを貼ったら、落下防止のためにビスで固定します。

以上でDIYの防音ブースの完成です。

性能

今回DIYで作った防音ブースの性能はD-28になりました。
ドアの遮音性能を上げる前の性能はD-12でした。

まとめ

いかがでしたか?
時間はかかりますが、7万円でこれほどの性能の防音室を作ることができれば、普段使いとしては問題ない場合が多いでしょう。
是非、参考にしてみてください。


このシリーズの動画はこちらの再生リストからご覧いただけます。
https://youtube.com/playlist?list=PLJGMAz75cTIZY8VkVPv5vmVLBIsvTK43P

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