【専門家の本音!】防音施工のリアルな質問・相談をリポ-ト
皆さん、こんにちは。
防音アドバイザーBudscene並木です。
今回は防音室を検討しているYouTuber・たかとさんを弊社にお招きしています。
防音ショールーム案内や実際の打ち合わせをリポートしますので、具体的にどのように進んでいくのかを是非ご覧ください。
目次
ゲスト・たかとさんについて
たかとさんはベース奏者で、約300人が在籍するベーススクールの代表もしています。
YouTubeで「たかとのベースチャンネル」も運営しており、エレキベースの楽しさや技術的な情報を発信しています。
本日は、購入した一軒家の7帖のお部屋を防音室へリフォームしたいということで、打ち合わせのために弊社まで足をお運びいただきました。
防音室体験へ
弊社へご来社いただく際の目印は、こちらのBudsceneカフェです。
たかとさんがいらっしゃいました。
ご来店いただいたお客さまにはお飲み物をご用意していますので、何かお好きなものを1つご注文ください。
防音ショールームと打ち合わせ室は2階になります。
後ほど、カフェラテをお持ちしますね。

本日は、よろしくお願いいたします。
まずは自己紹介から。
それでは早速、防音ショールームを体験いただきましょう。
防音ショールームはこちらになります。
並木「室内で音を発生させますね。」
たかとさん「マックスの音量はこのぐらいで出したいですね。」
並木「大体100 dBほどですかね。」
並木「では、防音室の外で聞いてみましょう。」
並木「これが防音室ドア前、たかとさんの場合でいうと前室で聞こえる音量になります。減衰値はD-35です。」
次に、移動していただいて・・・。
並木「こちらが、建物の外で聞こえる音量です。減衰値はD-55です。いかがでしょう?」
並木「もっと防音性が必要なら性能を上げていきますし、この性能で足りるとなったら今の減衰値の防音室を提案するかたちになります。
今いるこの空間は閉ざされているので、深夜よりも静かな状態です。実際には風や雨、木の葉擦れの音、車の走行音なども聞こえるので、ベースやDTMの音はそれら雑音に紛れてもっと目立たなくなります。
さらに、お隣に聞こえるまでには外の空間や隣家の壁があるわけです。そうすると防音室内で100 dBの音が出ていても、隣家の住民には全く聞こえません。」
たかとさん「なるほど。周囲の環境も影響するんですね。」
並木「防音性能をあと10 dB高めたい、という場合はどうなるか試してみましょうか。音源のボリュームを10 dB下げますね。先ほどのD-55仕様に対して、今度はD-65仕様相当になります。」
たかとさん「全然違いますね!10 dBってこんなに違うんですね。」
たかとさん「聞き比べてみて、D-55で性能は十分足りると思いました。」
並木「承知しました。それでは、先ほどの部屋に戻って打ち合わせに入りましょう。」
防音室の打ち合わせを公開
打ち合わせタイム突入です。
施主様の状況に合わせたご提案
並木「今、実際に音量の違いを体験いただいて、いかがでしたか?」
たかとさん「具体的に防音室をイメージできました。性能はD-55でお願いします。」
並木「D-55だと防音層が10 cmほどになり、部屋の広さが今の壁から片側約10 cmほどずつ狭くなります。」
たかとさん「圧迫感はありますか?」
並木「多少あると思います。ただ10 cmくらいだと、何もいわれなかったら気づかないかもしれません(笑)
壁が10 cm迫ることによって床下点検口が塞がってしまうのですが、そうすると後々不都合なので、クローゼットを活かして点検口を使えるようにするのはいかがでしょう?」
たかとさん「なるほど。いざという時に点検できないと困りますもんね。では、それでGo!してください。」
並木「承知しました。」
内装について
並木「内装設備ですが、照明はライティングレールが標準になります。スポットライトはネットで買うと安く済みますよ。
エアコンは給気と排気の2つの消音ダクトが付いたルームエアコンを設置するかたちになります。ビルトインのエアコンをつけると、それだけで200~300万円かかってしまいますし、エアコンの装置分、天井高が下がってしまうので。ビルに入っているゲーム会社さんとかはビルトイン仕様で大体行くんですけど、個人宅の場合はビルトインではバランスが悪いケースも多いんです。」
たかとさん「なるほど。了解しました。」
支払い方法について
たかとさん「家の購入でローンを組む予定なんですけど、防音室代金もそこにプラスできますか?」
並木「できますが、建物と付帯工事を同時に申請できるタイプのローン以外の場合には注意が必要です。住宅ローンが実行される前に信販会社のローンに申し込むと、住宅ローンがなくなってしまうんですよ。だから基本的には住宅ローンが実行された後に、信販会社にリフォームローンの申請をしていただくかたちになります。」
たかとさん「リフォームローンの金利は住宅ローンよりも高いんですか?」
並木「住宅ローンよりは高く設定されています。でも、弊社のリフォームローンは比較的安くて、今は変動金利で今月2.85%です。」
たかとさん「それは安いですね!もっと高いイメージでした。3%とか。
皆さん、リフォームローンを利用してお支払いされる方が多いんですか?」
並木「現金が圧倒的に多いですね。防音室を作るために貯めていました!という方が結構いらっしゃいます。」
たかとさん「皆さん計画的なんですね!」
たかとさんからの質問
たかとさん「僕から聞きたいことも何点かあって。
防音の観点から周りに家がない物件を選んだのですが、効果はありますかね?」
並木「あります、あります。極端な話、荒野の一軒家だったら防音は要りません(笑)」
たかとさん「施工依頼は一軒家の方が多いんですか?」
並木「一軒家とマンション半々ですね。マンションの方が価格は少し高くなります。」
たかとさん「使用用途で一番多いのはピアノなんですか?」
並木「一番多いのはどうだろう。ここ1年でいうと、DTMですかね。」
たかとさん「ピアノとかギターとかは、どれくらいの数値をもとに施工されているのですか?」
並木「ピアノは今日体験していただいたD-55スペックを推奨しています。ギターはもう一段階上のD-60~D65ですね。」
たかとさん「防音性能を1段階上げるには、金額的にどのくらいするんですか?」
並木「6帖で大体50~80万円くらいポンって上がります。」
たかとさん「それぐらいなんですね。もっとすごいのかと思っていました。作り方も変わるんですか?」
並木「もう一層、防音層が増える感じで、さらに10 cm狭くなります。マトリョーシカのイメージですね。一番大きい家があってパカっと開けると次が出てくる、また開けると次が出てくる、その度に防音性能が上がっていく感じです。」
たかとさん「2階で犬を飼っているのですが、1階に足音は聞こえますか?」
並木「ワンちゃんの足音ぐらいだったら絶対に聞こえませんので、ご安心ください。
さすがに上でドカンドカン跳ねれば衝撃音が伝わるでしょうが、防音室の天井は元の天井から防振で吊るので、ワンちゃんの足音くらいなら全く問題ありません。」
たかとさん「工事中に2階で仕事をすることはできますか?」
並木「全く問題ありません。多少ガリガリガリガリって電気工具の音は聞こえてしまうとは思いますが。」
たかとさん「予算が少ない場合はDIYで補うことも可能なんですか?」
並木「ある程度までは可能ですよ。防音ブースで30 dBほど、防音壁で20 dBほど下げることができます。弊社でも実証したことがありますので、こちらをご参照ください。
【【10万円】完全解説!防音のプロがDIYで防音室を創る】
【完全解説!防音のプロがDIYで壁を防音強化】
ブースを利用する場合は、部屋の真ん中にドンと設置するのがよいですよ。空気層をなるべく厚くして、音の距離減衰を図れるので。
同じように、間取り的に真ん中に防音室を配置するとスペックを1段階落とせることがあります。周りにキッチン・トイレ・バスなどの水回りや階段をレイアウトして。」
たかとさん「防音室を設置するのと、部分的に防音加工をするのでは、値段的に変わるんですか?」
並木「防音加工をその部屋目一杯に施すとなると、防音室設置とあまり変わりません。」
たかとさん「ですよね。僕も結構調べたんですけど、例えば6帖のお部屋でカスタムやってっていったら、あれ?変わんないなって。だったら空間しっかり使えて、きちんとした専門業者に頼んだ方が安心ですね。」
他社さんの見積もりや建築業界の実態
たかとさん「リフォーム業者に防音の見積もりも追加してもらったら、意味わからないくらい安い見積もりがきたんですが、これは何故なんですか?防音性能の数値はBudsceneさんと一緒なんですよ。」
並木「それは、恐らくそのリフォーム業者が透過損失値を記載しているからですね。防音性能の記載にはカラクリがあるんですよ。防音性能には透過損失値と実測値の2種類があって、透過損失値の方を記載すると性能を高くみせられるんです。透過損失値というのは、材料の段階で理想の環境下で測定した防音性能です。実測値は、その材料を使って実際に防音室ができあがってから測定した防音性能です。何が違うのかというと、透過損失値はコンクリートに囲まれた専用の実験室で測定するので、他所からの音漏れがないんですよ。でも、実際の防音室はドアや窓、換気扇にエアコンなど、色々な隙間があって、そこから音が漏れます。だから、どうしても透過損失値より実測値の方が性能が落ちてしまう。
ただ、防音室を必要としている方達は、材料自体の防音性能ではなく、実際に防音室として完成した後の性能を知りたいわけですよね。
だから私たちは実測値を防音性能として扱っているのですが、他社さんでは透過損失値を防音性能として記載しているところが圧倒的に多いですね。」
たかとさん「そんな裏事情があるんですか!」
並木「そうなんです。だから同じ防音性能の数値に見えても、実は透過損失値だった場合、実測値の7割ほどの防音性能しかなく、当然価格も安くなります。」
たかとさん「僕ら消費者側としては、やっぱり価格の基準は定まっていないと不安ですね。」
並木「そうですよね。防音性能を透過損失値で記載することに規制がないのが問題ですよね。私たちもYouTubeの動画含め、防音性能の記載の仕方については情報を発信しているのですが、中々全員には伝えられなくて、もどかしく思っています。」
たかとさん「消費者に誠実に向き合うと、不利な土俵に立たされてしまうんですね。」
並木「そこが辛いところですね。でも、実測値で性能保証するというポリシーは曲げません(笑)」
たかとさん「何社か見積もり取ったんですけど、材料とかも全然違うし、『一式』と書いてあるところもあるんですよ。内訳がどうなっているのかわからない。その点、Budsceneさんは項目が細かくて、何にいくらくらいかかっているのか透明なので安心しました。」
並木「「建築あるあるなんですよ。付帯工事費など、大きな項目にドカドカ何でも入れるのが一般的な建築工事の見積もりの出し方なんです。でも私たちは防音工事しかしない防音工事専門業者なので、お客様に安心してもらえるように、壁や天井、排気など、見積もりである程度わかるようにしてきました。」
たかとさん「そういう安心って、お金を払ってもいい部分だと思います。せっかく防音施行したのに結局音量を気にしながら演奏するのだったら、お金を払っても最初からきちんとしたところにお願いしたいですね。色んな防音業者の方とZoomでお話させてもらいましたが、深く質問してみるとドモってしまう業者さんもいるんですよ。『それは上司に確認してみないと』とか濁されてしまって。Budsceneさんは施工事例も多いですし、防音に対するポリシーみたいなものが圧倒的に違うと感じています。」
並木「ありがとうございます。性能保証をしないメーカーも多い中、私たちはお約束した防音性能を保証しています。その点においても、弊社はお客さまに誠実であると自負しています^^」
たかとさん「施行から完成までは、どのくらいの期間をみておけばいいですか?」
並木「今回のお部屋の広さ7帖でいうと、大体1ヶ月~1ヶ月半くらいですね。」
たかとさん「思ったより早いんですね。別の業者さんで見積もりをとったら2週間とあったんですよ。工事期間が安心材料になるわけではないかもしれませんが、ちょっとびっくりしました。こんなに早くできるの?って。」
並木「2週間だと大工工事がやっと終わるぐらいです💦音を防ぐためにどういう工夫をしているかになると思うんですが、元の壁に何か貼るだけだったら早いんです。しかし弊社の場合だと、新しい壁を作って、さらに元の壁には接触させないように柱を立てるんですよ。そして柱の倒れ(垂直からの角度)を確認して素材を貼って、もう一回倒れを確認して固めていくっていう作業があるんです。加えて、電気工事や設備工事とか、別の業者さんも入って。今回、たかとさんのお部屋にはコンセントが2ヶ所しかないので、レイアウトに合わせて増設していく工事も含めた見積もりになっています。」
たかとさん「後から要望が出てくることもありますもんね。」
並木「そういう、電気や設備の業者さんが入ってくるのを組み込んでいくと、月~土まで毎日工事に入っても最短で1ヶ月はかかります。」
たかとさん「2週間は短すぎますよね💧理想を伝えて叶えてくれる業者がたくさんあったらいいですけど、そうでもないですもんね。」
並木「はい、残念ながら。」
たかとさん「我々、消費者の方もある程度知識をつけていかないといけませんね。他の業者はエビデンスのないことを言っている感じがして、イマイチ信用に欠けるというか。今日お話しさせてもらって、納得感と安心感が圧倒的に違うんですよね。」
並木「皆さまには失敗してほしくないんですよ。『他社に依頼して、思ったより防音性能が低く近隣から苦情が来てしまいました。どうしたらよいですか?』というような相談がものすごく多いんです。他社さんが手掛けたピアノスタジオにも伺ったことがあります。希望の防音性能を絶対に満たしていないはずなので、公平な立場で確認しに来てほしいと。結果は、希望性能D-55を10 dBも下回るD-45でした。当然、金額はD-55に対して支払われています。
こちらをご参照ください。
【大手メーカーの防音室なのに防音性能が再現されない!メーカー側の対応は? -並木の突撃調査File1-】」
たかとさん「えっ?それは訴えることはできないんですか?」
並木「性能を保証している業者ではなかったので、難しいですね💧」
たかとさん「業者の言質もとっていないわけですね。」
並木「そうなんですよ。そのピアノの先生がD-55(実際はD-45)と聞いて支払った金額が270~280万円。同じその業者で実際のD-55相当の防音室を作っていたら350万円くらい。弊社が最初からD-55を手掛けていても同じく350万円くらい。そうしたら、最初から弊社にご依頼くださった方が二度手間・二度の支払いにならずに済みますよね。でも、見せかけの性能ですが『D-55で270万円』といわれたら、『性能が同じなら安い方にしよう』と思ってしまうのもわかります。」
たかとさん「結局『安物買いの銭失い』になってしまうわけですね。そういう場合って、皆さん泣き寝入りするしかないんですか?」
並木「今のところ、そういう方が多いですね。」
たかとさん「納得できないですよ、消費者側からすると。何百万も払って『保証してないんで』では済まされないですよね。支払ったお金ももちろん、これから稼げるお金も変わってくるじゃないですか。性能が低くなった分、夜間とかにレッスンできなくなったらその分の収入も減るわけですよね?!そこも保証してくれないと。」
並木「そうなんですよね。私たちも色々と情報を発信しているのですが、中々すぐには業界を変えることが難しいので、自衛のためにも依頼する業者選びが重要になってくるんです💧実績やノウハウを持っている誠実な防音業者を選ばないと後悔してしまうので。
先ほどたかとさんもおっしゃっていたように、消費者側も知識をつけて業者にドンドン質問していくのが見極め方法としておすすめです。そこで返答できなかったりシドロモドロになったりする業者は怪しいところです。」
たかとさん「僕が見積もりをとった他社さんはたいていそういう感じでした。
『9~21時までエレキベースのレッスンをしたいんです』っていうシンプルな要望に、向こうから質問事項も少なくて。先ほどの防音ショールームのように、実際に体験させてくれるところもありませんでした。『こちらに訪問ください』とも言われず。そんな状態なのに施工がGOしそうな雰囲気がでてきているので『いやいや、大丈夫?』ってなってしまうわけで。
あなたは一軒家だからいいけど、マンションだったらできませんでしたよ、というところもありました。」
並木「マンションでもできますよ。」
たかとさん「え?!💦」
並木「マンションは建物外部ではなくて、マンション内の隣接住人に対して音を防ぐことになりますよね。だから、より防音性能が必要になって、業者からするとリスクが大きいんです。マンションへの防音工事をしないというところは、まず候補から除外した方がいいですよ。ノウハウを持っていないので。」
たかとさん「責任が取れないということですよね。マンションでも防音室を設置できるんですね。そこにビックリしました。」
タワマン工事事情あれこれ
並木「マンションといえば、タワマン室内でカラオケをしたいというようなご依頼が結構あるのですが、タワマンの工事は苦労が多いですね(笑)
何が大変って、一般のエレベーターには工事業者は絶対に乗ってはいけないんです💧タワマンあるあるで『職人さんの出入りや搬入は裏にある業務用のエレベーターからする』という工事契約になるんです。工事業者も、ペット飼っている方も、佐川急便・クロネコヤマト・Amazonも業務用エレベーターを使うので、1回降りたら1時間くらい上階に上がれません(笑)」
たかとさん「そんなことになるんですか!(笑) 施行じゃないストレスがあるんですね💦」
並木「トイレや食事も、いちいち下に降りていたんでは工事が進まないので、施主様に頼んでお部屋のトイレを使わせていただいたり、お弁当を持参させていただいたり。トイレは絶対汚しませんので、とお約束して。一般のマンションや一軒家では、トイレも食事も外でするんですけどね。」
「養生に関しての決まりもすごく細かいんですよ。帰り際に全部撤去というケースだと朝1時間かけて養生して、帰り1時間かけて養生を剥がすんです。そうすると1日の実働が短くなるので、その分価格が高くなってしまう。」
たかとさん「鍵はどうするんですか?」
並木「基本的には鍵を1つお預かりして、施主様にもわかるようにキーボックスで管理する場合もあれば、弊社の方で鍵をお預かりして入る業者毎に渡していくパターンもあります。」
Budsceneについて
たかとさん「職人さん達はどのくらいいらっしゃるのですか?」
並木「今、関東近郊で6チームありますね。」
たかとさん「現場ごとに並木さんが監修されているということですか?」
並木「そうです。私1人で1日に全部は回れないので、基本的には毎日LINEで状況報告をして。怪しいなと思う収まりのところなどは職人さん達と共有して、指示を出したり許可したりしています。私が実際に現場に行くのは大体1物件、3回くらいですかね。」
たかとさん「全責任を取っているわけですね。YouTubeで顔出しされているのも安心感につながりますね。」
今回の工事について
たかとさん「今回の工事の流れはどういう感じですか?」
並木「一番最初は養生ですね。養生に1日。新築の建物の工事と同時並行だと養生は要りませんが、リフォームなので。せっかく購入された家に傷をつけたくないですし、生活空間への粉塵・埃などをなるべく防ぎたいので、徹底的に養生します。」
たかとさん「7月末にBudsceneさんへ家の引き渡しが可能なんですけど、最短の施工日はいつ頃になりますか?」
並木「防音ドアを作るのに大体3週間くらいかかるんですよ。工事の請負契約後にドアの図面の製作に入り、大体2週間くらいで図面が完成、そこから3週間後くらいにドアが入ってくるので、1ヶ月みてもらえれば工事に入れます。
特にお急ぎの場合は、詰め詰めで、発注もかけつつ工事を開始するパターンもあります。その場合は、工事請負契約から2週間後に工事開始ですかね。」
たかとさん「購入予定の家の売買契約前に下見に来ていただくことはできますか?」
並木「もちろんです!その方が流れがスムーズですし。訪問も、最初の頃は見積もり段階でお伺いすることもあったんですよ。まず実際に現場を見た方が早いよね、と。ただ、今はもう経験を積んで図面と写真何枚かをいただければ見積もりを出せるので、訪問は工事請負契約を前提としている方のところのみにしています。動ける日程も限られてしまいますし。
訪問なしで見積もり→打ち合わせ→工事契約前提で訪問→段取りという流れですね。」
たかとさん「わかりました。よろしくお願いします。」
たかとさん「正式な見積もりで高い金額がでると、安いところに流れてしまうお客さんもいるんじゃないですか?」
並木「そうですね。うちは不器用なんですよね、きっと。建築工事あるあるなんですけど、最初の見積もりからオプション+オプションでドンドン上がっていくのが一般的なんですよ。でも私は、それがイヤで。
同じ内容の依頼をした場合、弊社の見積もり400万円に対して、他社さんは300万円くらいのはずなんですよ。弊社との差でいうと、大体2割くらい。その時にチェックしていただきたいのが、見積もりに
- 吸音パネルが入っているか
- エアコン工事が入っているか
- 電気の移設工事がどこまで入っているか
- 最終スペックはいくつか
というところです。これが入っていなければオプションが含まれていない可能性が高い。」
たかとさん「結婚式もそうじゃないですか?(笑)後から後からの追加料金がすごいんですよ。
例えば、料理は魚だけで組んでおきました、お肉にするとプラス3,000円です。100人来られるので30万円です、みたいな。そんなの、たまんないじゃないですか。今のお話で、他社さんに同じ印象を受けました。」
並木「弊社では、一番最初の見積もりを上回る方はほぼいないんですよ。追加になった例でいうと、防音室内に鏡をつけますっていうケースですかね。」
たかとさん「それは防音性能とは直接関係ありませんもんね。」
並木「職人さんと現地で話しているうちに気が変わって、クローゼットを作り直すことになりました、というようなことがあるともちろん価格が上がってしまうんですけど。防音室単体でいったらほぼブレないですし、むしろ価格が落ちるくらいのつもりでやっています。
Budscneは高額だ!という評判があるようなのですが、私たちも性能をあと10 dB下げたらもちろん安くできます。でも、それではお客様の状況に適切ではないから提案しない、というところをくみ取っていただけると、弊社が決して高額なわけではないとご理解いただけると思います。」
たかとさん「そんな安い金額になるわけない!という見積もりも他社さんではあるんですよね?!」
並木「あります。怪しいところでは200万円とかのケースもあると思います。そういうところは皆さんに警戒してほしいですね。色々なところが杜撰で、いい加減な工事になるはずです。
弊社は防音性能はもちろん、使い勝手や居心地がよい防音室を目指していきます。例えば、電気系統は1部屋でだいたい1回路なんですが、コンセントが足りない場合は『分電盤近いから何とかして配線引っ張れないか』と電気屋さんと相談して。」
たかとさん「並木さんは、元々は建築系なんですか?」
並木「元々は溶接工なんです。職人目線で色々なことをやってきたので、電気屋さん、設備屋さん、大工さん、内装屋さんといった職人さん達の気持ちがわかるというか。いいものを作りたいんですよ、みんな。」
たかとさん「代表がそのマインドを持っているって、素晴らしいと思いますね。従業員数が多すぎるところって、ビジネスに寄っている傾向があるじゃないですか。現場のノウハウというよりは集客にマインドを向けている方も多いというか。」
並木「そう言っていただけると嬉しいですね!私たちもコストを下げられるように努力しなければいけない部分はありますし、全国どこでも商品を届けられるように頑張っていきます。」
たかとさん「短い時間で情報を得ようとする人が今すごく多いなと思っていて。結局『金額いくら』っていう部分を一番気にされる方が多いと思うのですが、それだけじゃないよね?!と。安心できる環境でずっと演奏できるということは、お金には代えられない高揚感みたいなものがあります。僕たち消費者側も新しいリテラシーとしてきちんと考えなければいけないな、と今日は勉強になりました。」
並木「コストという一番気にしなければいけない問題もある中で、『安心できるためには何が必要なのか』という点を確認してくださっている感じがありがたかったです。施工ももちろん精一杯協力させていただきます。本日はご足労いただき、また内容が濃く有意義な打ち合わせをありがとうございました!」
まとめ
今回は、YouTuber・たかとさんをゲストに迎え、実際の防音ショールームの見学や防音室打ち合わせの様子をご覧いただきました。
臨場感や、弊社の防音への熱意が伝わりましたでしょうか。
私たちBudsceneは求められた性能をしっかりと実現できる防音室を提供しています。
音にお悩みの方がいらっしゃいましたらご相談・ご依頼などいつでも承りますので、どうぞお気軽にご連絡ください。
防音ショールームの見学・体験もお待ちしております♪
最後までご覧いただきありがとうございました。
防音アドバイザーBudscene並木でした。
質問コーナー
Q. 新築とリフォームでは防音工事のやり方は違うのですか?
A. 新築の注文住宅で設計段階から関わる場合は、床下のコンクリートの部分を有効活用できるので、天井高を確保しつつ、D-65や場合によってはドラム対応のD-75までも作ることができます。
一方リフォームの場合は、すでにできあがっている床の上に防音室を作ることになるので、どうしても床から回り込む音を減衰させることが難しくなります。構造に組み込まれている床を壊すと建物の保証が外れてしまうため、床は中々壊せないんです。
そのため、価格もリフォームの方が割高になってしまいます。
Q. 騒音計のA特性やC特性とは何ですか?
一般的にカタログやパンフレットに表記されている遮音性能はどの特性で測定された数値なのですか?
A. A特性、C特性にはそれぞれ次のような特徴があります。
- A特性・・・音量が小さい場合の人間が聴き取れる周波数域に重みづけがしてあるタイプ。人間の聴覚感度(聞きやすさ)に合わせて、1,000 Hz周辺の周波数成分の影響を大きくしている。
- C特性・・・音量が大きい場合の人間が聴き取れる周波数域に重みづけがしてあるタイプ。31.5 Hz以下、8,000 Hz以上の周波数成分の影響を小さくしている。
カタログやパンフレットの遮音性能はC特性で表記しなければなりません。
ただし実測値ではなく、透過損失値で記載しているメーカーが殆どです。
「工場検査数値による」のように書いてあったら、透過損失値とみなしていただいてよいでしょう。
Q. ゲストのたかとさんのYouTubeチャンネルを教えてください。
A. こちらになります。
【たかと の ベースチャンネル】
ご興味のある方は、是非遊びに行ってみてください。
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【防音アドバイザー 並木勇一チャンネル】
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