簡易防音と完全防音違いって何? ②「簡易防音?そんなものはありません」
前回のブログでは完全防音について紹介しました。今回は勘違いされやすい簡易防音について書かせていただきます。
簡易防音と完全防音違いって何? ②「簡易防音なんてない」
そもそも、簡易的に防音が出来るなら私たち防音会社が知恵と技術を駆使して一生懸命防音室を作る必要はありません。
もし、簡易的に防音が出来る。そんなアイテムがあったら本当にいいのですが、現状はあり得ません。
その理由については風呂桶理論のブログで紹介しているので、是非そちらをご覧ください。
簡易防音で勘違いされやすいのが「地下室は簡易的な防音室と言えるのではないか?」というご意見です。
地面に潜ってるお部屋なので音が漏れにくいと言う性能は確かにあるのですが、実際に防音設備なしに地下室で演奏をしたら家中に音は響き渡ります。
それは何故かというと、地下に潜っている部屋とはいえ空気を取り入れるための経路や、出入り口、採光をとるために地上から繋がる”ドライエリア”と呼ばれる空間を設けなければいけなかったりと、音の逃げ道はいくらでも発生してしまっているからです。
このような音の逃げ道にしっかりと利用目的に合わせた防音工事を施すことで、演奏が可能なお部屋を作ることは出来ますが、地下室だからという理由だけで音が防げるわけではないので、その点は注意が必要です。
簡易防音と完全防音違いって何?②「防音室を作る目的を見失わないで」
弊社が定義する防音室は、お客様の利用用途に合わせたお部屋を作ることです。
例えば、ドラムを叩ける部屋にしたい!という時は、ドラムを安心して叩けるまでの防音性能を計算し、その性能を確保するため、資材や工法を検討し、デザインすることで理想のお部屋を具現化していく。
これが弊社の防音室になります。
最初から「簡易な防音室でいいです」と考えられてしまうと、その部屋は何のために作る防音室なのか?
どの程度の音を出す予定なのか?
どの程度の音を防げばいいのか?
目的が不明だと何を基準に作るのか誰もわからないので、全てがチグハグになってしまい、予算に見合わない作る意味のないお部屋が出来てしまうだけになってしまいます。
まず、防音室が欲しい! 作りたい! と思った最初のきっかけの目的を、お部屋が完成するその日まで絶対に見失わないでください。
まとめ
防音室を考える際に「完全防音」や「簡易防音」という言葉はそもそも必要がありません。
防音室をどんなお部屋にしたいか、それがお客様の中で明確に決まっていればもうゴールなのです。
そしてゴールに到達できるためのプロセスを防音会社の、防音のプロがデザインしていくことで、理想の防音室は作ることが出来ます。
この内容はYoutubeでも配信させていただいております。
よりわかりやすくお話しさせていただいておりますので、ぜひご覧ください。
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