【事例11】-正体不明の外からの音をなんとかしたい-

防音のお悩み・質問コーナー。
今回のゲストは、正体不明の外からの音で安眠できずに困っているKさんです。
では、お悩み・質問をどうぞ！

ボォ〜と聞こえるようになった頃に、何か環境に変化はありましたか？

池や風、湯沸かし器などの音は直接的な音源にはなり得ますが、それが共鳴するとなると別に原因があるはずです・・・。
う～ん。共鳴は壁の空洞や窓ガラスが何層かある時に起こりやすいのですが、思い当たる節はありますか？

内窓について、もう少し詳しくお聞かせください！

ガラスの扱いは難しく、ガラスの厚さの組み合わせやガラス同士の距離によっては、ガラスの間で共鳴が起こって音が増幅して聞こえることがあるんです。

ガラスでの防音は色々な要素が絡んでくるので、実は複雑なんです💦

ガラスの防音性能についてはこちらで詳しく述べているので、ご参照ください。
【ガラスでの防音は難しい！ガラス窓の防音方法を徹底解説】

寝室の窓の仕様はどのようになっていますか？
同じ厚さのペアガラスが最も共鳴しやすくなりますが・・・。

やはりそうでしたか！

ペアガラス（複層ガラス）は断熱には効果的なのですが、同じ厚さのガラス同士の場合、低音域でも高音域でも共鳴が起こるので防音には逆効果なんです。

しかしガラスの厚さを変えると高音域の共鳴が防がれるため、異なる厚さのペアガラスや内窓は高音域の共鳴に対して効果的です。

さらにガラス同士の距離が遠いほど低音域の共鳴も生じにくくなるので内窓の方がペアガラスより低音の共鳴にも強いといえます。

こういった点から推測すると、
1. 今までずっとペアガラスのため幅広い音域の共鳴音が漠然と聞こえていた
2. 最近、内窓の効果で高音域の共鳴が防がれた
3. 現在、高音域の共鳴がなくなった分、低音域の共鳴が際立って聞こえている
という状況なのではないでしょうか。

低音域の音を防ぐには、内窓のガラスを一般的なガラスではなく防音ガラスにすると効果的ですよ。
高額ではありますが・・・。

窓からの音漏れの場合には、壁を強化しても遮音性能は向上しません。
防音対策は闇雲に行うのではなく、音漏れ箇所を突き止め、防ぎたい音量を算出して、適した方法で行うと効率的ですよ！

もし窓以外の他の個所も防音対策をしたい場合、音漏れ箇所の突き止め方や、防ぎたい音量の算出の仕方はこちらをご参照ください。

【プロが教えます！必要な防音性能を確実に調べる方法とは】
【外がうるさい！防音したい！】
【スマホの騒音計アプリで防音対策！】
【防音室や防音の、音漏れ確認や防音DIYの目安の簡易測定に利用できる【ピンクノイズ】】

防音はどんな音をどこに対してどれだけ防ぎたいかが重要です。

サウンドマスキングですね！
音楽などを流すと騒音を紛らわす効果が狙えます。



例えば下記のようなヒーリングミュージックなども睡眠導入に向いていると思います。
RELAX WORLD

Bluetoothスピーカーは低音の再生力もあるので、低音域の共鳴がかき消されるのかもしれませんね！
効果が体感できてよかったです！

ありがとうございます！
これからも音に悩んだら遠慮なくご連絡ください。