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なぜ、Budsceneは防音DIYの情報を発信しているのか

更新日:

皆さん、こんにちは。
防音アドバイザーBudscene並木です。

私たちBudsceneは防音室施工会社でありながら、皆さまが自分たちで着手できる防音DIYの情報をYouTubeや本ブログにおいて時折発信しています。

それは一体何故なのか、今回はその理由に迫っていきたいと思います。
どうぞお付き合いください。

私たちが防音DIYの情報を発信する理由

私たちは今までに下記のような防音DIYの情報(材料・作り方・防音性能の検証など)を発信してきました。


このような動画を提供しております。ぜひご覧下さい。

既に動画や本ブログをご覧になった皆さまの中には、「Budsceneは防音室施工会社のはずなのに、どうしてDIYの情報まで発信しているのだろう?!」と疑問に思われていた方もいらっしゃるかもしれません。

実はこれは「巷(ちまた)に出回っている防音のニセ情報に惑わされて困っている方たちを減らしたいから!」なんです。
そのために、防音に関する正しい情報を少しでも広めたくて、防音DIYの動画やコラムをアップし続けています。

正しい情報とは、例えば

  • 吸音と防音は異なる効果であるため、吸音しても防音にはならない
  • 壁に直接防音材を張っても無駄である

といったようなことです。

こういった正しい情報には、「防音」というキーワードでネットを検索しても中々たどりつけません。
何故なら、効果が真偽不明の膨大な情報に埋もれてしまっているからです。

そこで怪しい情報に騙されないために、是非皆さまに注意していただきたいことがあります。
それは次の2つです。

  • 防音方法・防音グッズの紹介だけでなく効果を検証しているか確認する
  • 複数キーワードで検索する

音に悩んでいて今すぐにでも解決したい!という時は、簡単で安価な防音方法につい飛びつきたくなってしまいますよね?!
でもそこをグッと我慢して、本当に信頼できる情報なのかを精査することが大切です。
そうでないと、もし効果を得られなかった場合に「安物買いの銭失い」になってしまいます。

また、検索する時のコツは複数ワードを入れることです。
ただ単に「防音」だけだと、欲しい情報がピンポイントで検索できず無関係の情報に紛れてしまいます。
例えば、「防音 足音」「防音 ピアノ」のように防音の他に悩んでいるキーワードを加えると、情報を見つけやすくなります。

防音施工の業者、本当にそこで大丈夫ですか?

注意点

 

次に、正しい情報を広めたい!と思うようになったきっかけについてお聞きください。

世間一般にはどうやら「建築会社、リフォーム会社は防音分野にも精通している」という認識があるようです。
しかし、その認識は誤りです。
口を酸っぱくして言いたい!
建築会社、リフォーム会社は防音については素人です!
似ているように見えるかもしれませんが、建築やリフォームと防音では畑が違うんです。

そこの前提が異なっているため、音に困っている人の多くは建築会社・リフォーム会社に防音工事を依頼してしまいます。
そして業者側は依頼された手前、防音ノウハウがないにも関わらず、巷に出回っているニセ情報を頼りに受注・施工します
だから工事をしても防音性能は上がらずに、施主さんはお金だけ失ってしまう…という結果になります。
請け負った建築会社・リフォーム会社も無責任ですよね💧
でも、これが実情なんです。

これから防音工事の依頼を検討している方はこういった背景も踏まえて、業者を選ぶ際は慎重に検討しましょう。

建築会社やリフォーム会社が、防音分野は専門外だということを施主さんに伝えて、防音の専門家の監修のもと工事を行えば問題解決する事例は増えるんですけどね・・・💧
弊社でも、監修は私たち・工事は他社さんという案件の実績もあります。
建築会社さんやリフォーム会社さんから監修のご依頼があればお受けしますので、その際は是非ご相談ください。

なお、建築会社やリフォーム会社だけでなく、防音施工を専門に謳(うた)っている業者でも怪しいところはあります。
誠実で信頼できる業者か見極めるポイントは「性能保証をしているか」です。
防音工事後の性能をきちんと保証してくれるところなら信用しても大丈夫でしょう。

何故、部分的な防音施工にお応えしていないのか

さて、防音DIYの情報発信をし始めてから、たまに弊社にも「一部分だけ施工をしてほしい」というご依頼が届くようになりました。

ただ、申し訳ございません。弊社では部分的な工事にはお応えしておりません
その理由は遮音性能の保証ができないからです。

一ヶ所に部分的な防音処置をしても、防音性の低い他の場所から音が漏れていては意味がありません。
例えば、せっかく窓を防音強化してもドアや壁がその防音性能と同等でなければ、今度はドアや壁から音が聞こえてくることになります。

また、家の造りや間取りによっても音の聞こえやすさの環境は違ってきます。

一方、私たちが手掛ける防音室は、そういった家全体の環境や防音室を使う用途(音の種類や音量)、使う時間帯などを総合的に考えて施工を行い、性能を保証しています。
そのため、弊社では部分的な工事は請け負っておらず、局所的な防音はDIYで対処するようおすすめしているしだいです。どうぞご了承願います。

ちなみに「部分的に防音をしても防音性の弱い他のところから音が漏れてくる」ことを、弊社ではオリジナル造語ですが「風呂桶理論」と呼んでいます。風呂桶理論について詳しくは、こちらをご参照ください^^

【「防音室の風呂桶理論」その音、漏れてますよ!】

弊社の防音に対する姿勢

最後に、私たちの防音に対する姿勢をお伝えしたいと思います。

私たちは、請け負った防音性能をしっかりと実現する契約をしています。

そして、例えば10年経っても防音室が劣化しないように考慮したり、施工後に契約した防音性能に届かなかった場合は工事を無料でやり直したりなど、誇りをもって仕事に臨んでいます。

「そんなの当り前じゃない!」と思われるかもしれません。
しかし、見える部分だけ丁寧に施工して裏は適当、防音性能をおろそかにする業者がこの業界にはわんさかいるのです。

防音性能に関係する部分は表からは見えないので皆さまからはわかりにくいのですが、弊社では「音はどうせ見えないから」「ここはどうせ見えない箇所だから」といっていい加減には扱いません。
しっかりとノウハウを駆使し、細かい気配りをたくさん詰め込んでいるのでどうぞご安心ください。

また、防音ショールームでの防音体験測定した音量を数字で確認していただき、音を「見える化」できるように努めています。

音に困っている方が少しでも減るように・問題を解決できるように、これからも精進していきますので応援のほどよろしくお願いいたします。

まとめ

私たちが防音DIYの情報発信をするに至ったのは、

  1. 皆さまが音に困る
  2. 防音とは畑違いであることを知らず、建築会社やリフォーム会社に防音工事を依頼
  3. 建築会社やリフォーム会社が防音に関して素人同然なのに防音工事を受注
  4. 問題解決せず、お金と時間が無駄に
  5. 弊社でも力になりたいけれど、風呂桶理論から性能保証できないため、部分的な防音処置には対応していない
  6. だったら、部分的な箇所は最初からDIYで処置できるように皆さまへ発信すればいいじゃない?

という経緯からです。

防音工事や防音リフォームをする際は、依頼する先の業者がきちんと防音のノウハウや知見を持っているとは限りません。
皆さまご自身が積極的に正しい知識や情報を得て防音工事に臨まないと、問題は解決していないのにお金も時間も手間も無駄になってしまいます。

防音を成功させるために、是非私たちの発信している情報を活用していただきたいと思います。

音について心配ごと・トラブル・疑問などありましたら、いつでもお気軽にご相談ください。
連絡先はこちらになります。アドバイスは無料なのでご安心くださいね。

防音ショールームの見学・体験もお待ちしております♪

最後までご覧いただきありがとうございました。
防音アドバイザーBudscene並木でした。

質問コーナー

Q. 自室で音楽を流したりアコギを弾いたり歌ったりしたいと思っています。
RC造の賃貸マンションの場合、最上階や最下階、中階、角部屋などの条件によって他住戸から苦情がくるリスクは変わるでしょうか?
A. 話し声ではなく音楽やギター、歌であれば、RC造の建物でも上下左右に音が聞こえてしまうはずです。
音漏れという観点ではどこでも条件は同じでしょう。
ただ、クレームがくる可能性が低いのは最上階や1階の角部屋です。そもそも確率的にクレームをだす人の人数が少ないので^^
DIYで防音処置をする選択肢があるのなら、DIYで使う防音材の重量や運搬のしやすさを考えて1階角部屋がよいでしょう。

Q. 不動産会社から「防音性が高いから大丈夫」と言われてRC造のマンションの最上階に引っ越したのですが、隣室の足音や電気を消す音、話し声などが筒抜けでした。
この場合、壁に石膏ボードとグラスウールと遮音シートを貼ればいいのでしょうか?
A. RC造の遮音性の高さというのはもしかして外部からの騒音に対してであって、居室どうしのことではなかったのかもしれませんね。
RC造の建物でも、隣居室との壁は石膏ボードの造作で作られている場合もあるので。
また、壁に単純に防音材を貼っても防音効果は薄いですよ。
隣室に関してはこちらの方法が効果的かと思います。
【完全解説!防音のプロがDIYで壁を防音強化】
音量の数値化についても取り組んでみてくださいね。
【【防音DIY】最短最速で防音の結果を出す方法!】
足音や椅子を動かす音などに関しては建物の躯体構造を伝わって聞こえてきているので、壁・床・天井のどこから聞こえてくるのか耳を付けて確認するとよいかもしれません。

Q. RC造のマンションを購入しましたが、隣人の咳と笑い声が丸聞こえです。
親の知り合いのリフォーム会社の方へ防音工事の依頼を検討していますが、防音のプロではない可能性があり、御社にアドバイスをいただければと思います。
A. リフォーム会社では、建材メーカーのカタログに記載されている商品を利用すればいいだろうと考えているところが殆ど(ほとんど)です。
防音成果は施主側に委ねられていると考えてください。
そのため、工事内容の指示を明確にする必要があります。
まずは音を数値化して、どんな音をどこに対してどれだけ防ぎたいかを考えましょう。
【【防音DIY】最短最速で防音の結果を出す方法!】
笑い声の大きさがヒントになるはずです。
一般的な話し声は60 dB程度。笑い声になると70~80 dBでていることも想定できます。
こちらが参考にしていただきたいDIYの施工方法です。
【完全解説!防音のプロがDIYで壁を防音強化】
上記は賃貸向けであり、持ち家なら床や天井に打ち付けることができるので、より防音性能が高い壁を作ることができます。
不動産会社から建物の図面をもらうことができれば、現状の壁がどのように作られているかを確認できるはずです。
下記の動画に界壁性能について説明をしている箇所があるので、確認をしてみてください。
【集合住宅の壁はメーカーカタログから防音性が確認できる!】
そしてこちらが、内装会社が施工をしても効果が出なかったケースです。
【「防音性能を上げてほしい!」賃貸物件オーナーさんからの依頼を解決! -並木の突撃調査File2-】
このようなことがおきないように、施工会社に指示をだしましょう。

関連動画

【防音DIYのススメ!問題解決出来る方法はプロが教えます!】

【防音アドバイザー 並木勇一チャンネル】

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並木 勇一 株式会社Budscene代表取締役
防音室・ホームシアターの専門家として、防音室の設計デザインから音響空間のデザインまで手掛けています。 音に関するお悩みを解決するきっかけになればと考え、正しい情報を元に防音に関するノウハウや情報を発信しています。
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