【防音DIY】-防音室のドアや窓、ケーブル穴の隙間対策について相談-
防音DIY 防音ドア 防音室設計 防音対策DIYで防音ブースを製作中です。
ドアや窓、ケーブルを通す際に生じる小さな隙間をどうすればいいのかわかりません。
防音のお悩み・質問コーナー。
今回のゲストは、個人事業で映像制作を行っているZさんです。
では、お悩み・質問をどうぞ!
はじめまして。
貴社の【【10万円】完全解説!防音のプロがDIYで防音室を創る】
を参考に、30 dB減衰を目指してDIYで防音室造りに挑戦しています。
枠組みまではできたのですが、ドアや窓を取付けたり、映像制作の機器や換気、エアコン、照明のためにケーブルを通したりする際にどうしても隙間が生じてしまいます。
少しでも音が漏れないようにしたいのですが、どうすればよいでしょうか?
ブース内で映像制作をするには、色々と環境を整えないといけませんもんね。
ドアや窓、ケーブル穴に関して現在はどういったものをお考えですか?
はい。
こんな感じで考えております。
<ドアについて>
壁と同じ構成でドア部分を作り、ノブはジョー・プリンス竹下社のグレモンハンドルがあるので、それをつける。
<窓について>
映像制作の際のキュー出し(合図)をする小窓を8 mm厚のガラスで作る。
とにかく壁は密閉シーリングを徹底する。
<ケーブル穴について>
ケーブルの種類を頻繁に変える必要があるので、ケーブルを通す穴をパイプで作り、ウレタンのようなクッション材を詰める。
他に何かよい方法はありますでしょうか?
グレモンハンドルが既にあるのですね!
気密性をUPできるので、これは是非活用したいですね♪
<ドアについて>
ドアの重さは壁面よりも重くなるようにしてくださいね。
弊社でも防音室のドアに関しては、壁の重さ×1.5倍を目安に製作しております。
ドアのような可動部はそれぐらい性能が低下してしまうので。
ドアの表面材としては合板(コンパネ)や石膏ボードがおすすめですよ。
防音材については是非こちらもご参照ください。
【コスパ最強の防音材はこれ!】
<窓について>
キュー出しの窓については8 mm単層ガラスだと少し性能不足の可能性があります。
内窓を設置できれば防音性能30 dBを確保できますが、厚み的に納めるのが難しくなるかもしれません。
そのため8 mm単層ガラスを使う場合は窓面積をあまり大きくしないことをおすすめします。
<ケーブルについて>
30 dB減衰なら、単純に壁の石膏ボードに穴あけをしてエアコン用パテで埋めるかたちで防音性能を保持できます。
見栄えを気にしたい場合には、貫通穴に塩ビパイプなどを利用するとよいでしょう。
アドバイスありがとうございます!
まだ検討中なのですが、ドアは角木材の柱を立てて、戸当たりやゴムを貼り付ける部分も設けようかと考えています。
ドア自体も自分で製作しようと思っているのですが、質量を確保するために以下の案ではどうでしょうか。
・ドア枠 → 木材
・ドア → 表面材:厚さ10 mm・サイズ1800 mm×910 mm・重さ12 kgのコンパネ
内部:石膏ボードを隙間なく詰める
ドアは4方補強をし、内部は石膏ボードではなくグラスウールを充填した方がよいかと思います。
ドアとドア枠のパッキンにはネオプレン製の中空ゴムがよいですよ。
内部は質量確保のために石膏ボードで埋めようと考えていたのですが、面材を増やしてグラスウール充填の方がよいのでしょうか?
内部へのグラスウール充填は太鼓現象を防止するという意図からです。
太鼓現象とは二重構造の壁やガラスなどにおいて、間に存在している空気がバネのような役割をして起こる低音域での共鳴現象です。
詳しくはこちらをご参照ください。
【反射音を防ぎたい!吸音材の使い方と注意点をわかりやすく解説】
ドアの重さがグラスウール時の4倍ほどまでになるなら石膏ボード案もよさそうですが、そうすると今度は蝶番の耐荷重を超えてしまうかもしれないですしね・・・。
グラスウールの充填には太鼓現象を抑えるという目的があったのですね💡
わかりました。
窓の方なのですが8 mm厚のガラスは止めて12 mmを2枚重ねるのは効果がありますか?
12 mmあれば十分効果的だと思います!
ただし窓の場合もドアと同じように、2重構造にすると共鳴の問題が生じるので対策が必要です。
同じ厚さのガラスを2重にすると共鳴が起こりやすくなるので、ガラス同士の厚さを変えるか、同厚ならできるだけ距離を離して内窓にするのがよいでしょう。
窓ガラスの防音について詳しくはこちらをご参照ください。
【ガラスでの防音は難しい!ガラス窓の防音方法を徹底解説】
ありがとうございます!
では12 mm厚のガラスで内窓を検討してみようと思います。
まだまだ作業途中ですので、アドバイスを踏まえて引き続き製作を頑張っていきたいと思います。
またご相談する時もあるかと思いますが、その時はどうぞよろしくお願いいたします。
成果を期待しています!
これからも音に悩んだら、お気軽にご相談ください。
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